
知的そうに見えるレゴなら安心なのか?
折り紙やレゴ、読書であれば安心。ガッカリしたり叱ったりしない、という話を聞いたことがあります。
そんなにまで動画を悪者にしていいのでしょうか? 私は疑問に感じます。動画を大音量で視聴することは迷惑につながりますが、そうでなければ他の遊びと同じではないでしょうか。
子どもなりに考えて(親に言われて)迷惑をかけずに時間を過ごしていることには変わりはありませんから、動画だからと言って大人がむやみに批判しないよう祈るばかり。
なんとなくのイメージや建前で取り締まる方が、子どもは理解できなくて当然です。
では最後に、どんな場合だったら立ち止まって考えるべきなのか? という問題。
あくまでも正解は一つではありませんので、それを前提に私の考えをご紹介すると、動画視聴の行為が、「夢中」であるか、「依存」であるかという判別法です。
待っている時間の範囲内で、好きな世界が映し出されている映像に夢中になる場合は、大した問題ではないと考えます。
一方、動画を視ていないとその場の過ごし方がわからない状況になっていれば、要注意。なぜならその子はまわりの世界に対して関心を示すどころか、自分がいる状況を客観視する(食事をみんなと楽しむ時間であることを、子どもながらにわかっていればOK)意欲がないからです。
万が一そのような状況に陥っていたら、大人は対策を考えるべきだと思います。
まずは自分の子どもを冷静によく観察してみることから……。そうすれば、意外と親も子供も安心が得られるかもしれません。
大事なのは、SNSやママ友などに答を探すのではなく、親として自分なりの考えや判断基準を持てるよう、少しずつでもいいから心がけていくこと。
もちろんいろんな意見や考え方を聞くのはアリですが、変に影響を受け過ぎたり翻弄される必要はありません。これは今回の動画問題以外でも、非常に大事なスタンスだと思います。
<文・撮影(オリジナル写真)/食文化研究家 スギアカツキ>