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ダンス界の巨匠が残した「最後の言葉」…アイドルたちから“夏先生”が愛され続けた理由

数多くの教え子たちに伝え続けた「言葉」

夏まゆみ 遺族の方が最後にこんな話をしてくれた。 「入院中は自身の集大成といえるメッセージ集のことを最後まで気にしていました。あまり多くを話せないなかで『今日も読んでくれている人はいるかな』とよく言っていました」  遺作となった『人はいつでも、誰だって「エース」になれる! 心とからだが輝く72の言葉』(ビジネス社)が刊行されたのは2023年3月。制作期間が3年以上に及んだことを考えると、治療と並行して書き上げていたことになる。  刊行直後の4月に入院に至ったことを考えても、それだけの決意と覚悟を持って執筆業に全力で臨んでいたに違いない。まさに「集大成」としてその人生のすべてをかけて書き上げたと言っても過言ではないだろう。数多くの教え子たちに、時に成長を促す言葉を、時には人生の指針となる言葉を届けてきた夏さんだからこそ、自身がまとめた言葉が読者に届くことを心待ちにしていた。  夏さんの訃報が報じられて以降、ダンス業界はもとより、いまや各方面で活躍するたくさんの教え子たちが夏さんの教えを次々に共有し、中山美穂さんをはじめとする芸能人らが夏さんのことを偲んだのは前述した通りだ。  性別や年代を超えていまも惜しむ声がいまだ寄せられている光景を見ると、夏さんという存在こそ「ダンスで世界平和」のワンシーンを体現してくれているように思えてならない。 <文/綿谷翔>
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