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乳がん入院前夜の私が「小学生の息子と全裸ツーショット」を撮ったワケ

「じゃあ、裸で記念写真撮ってよ!」

 お風呂からあがり、夫に「いよいよこの胸ともお別れだわ」というと、夫はどういうテンションで接して良いかわからず戸惑ったのか「記念写真でも撮ってやろうか」と冗談ぽく言います。  最初は「何言ってんの!?」と笑って流していましたが、よくよく考えてみれば、これで私の両胸揃った姿が最後。確かに写真に残すのも良い記念かもしれないと思い「じゃあ、裸で記念写真撮ってよ!」とノリで夫に頼みました。  とはいえヌード写真なんて撮られたことがない私。しかもお風呂上がりの汚いスッピン顔。かといって今からお化粧をするのも面倒くさいし、そもそもいったいどんな顔で写真に写ればよいかも戸惑います。  どうしようかなと思っていると、まだフリチンでうろうろしている息子を発見。そうだ! とひらめき、息子を捕まえて「一緒に裸で記念を写真撮ろう!」と巻き添えにすることに。  小学生男子のノリで「撮る撮る!」と面白がって写真にはいってきた息子とノリノリで撮影会のスタートです。

家族のヌード撮影会がスタート!

入院前日息子との写真

入院前日息子との写真

 最初はパンツだけ履いて撮影してみたのですが、逆になんだかいやらしくなってしまったので、せっかくだからと親子ふたり、全裸でリビングに立って、パシャパシャといろんなポーズで写真撮影しました。  どうせなら、できるだけ笑顔の写真を残したいと思い、バカなことを言って大爆笑しているところや、母ちゃんのおっぱいが2つある記念だよ!と言って、息子が切除するほうのおっぱいにタッチした写真も夫に撮ってもらい、撮影会終了。  何回撮っても、もう最後だと思うと名残惜しく感じて、無駄にたくさん裸の写真を撮りましたが、思いきりふざけて、子どもも楽しかったようだし、なにより私自身も迫りくる手術のことをあまり考えずに済んで良かったかなと思います。  翌日のことを考えると、夜はなかなか眠れませんでしたが、おっぱいは内臓ではないし、おっぱいを切っても死ぬことはないはず!! と自分に言い聞かせ、なんとか眠りにつきました。  いよいよ明日から、入院、手術と怒涛の日々が始まります! 【過去記事】⇒連載「乳がんドタバタ体験記」記事一覧を見る <文/塩辛いか乃 監修/石田二郎(医療法人永仁会 Seeds Clinic 新宿三丁目)>
塩辛いか乃
世の中の当たり前を疑うアラフィフ主婦ライター。同志社大学文学部英文学科卒。中3繊細マイペース息子と20歳年上の旦那と3人暮らし。乳がんサバイバー(乳房全摘手術・抗がん剤)。趣味はフラメンコ。ラクするための情熱は誰にも負けない効率モンスター。晩酌のお供はイオンのバーリアル。不眠症。note/Twitter:@yukaikayukako 連載「乳がんドタバタ日記」Kindleで発売中!
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