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「結婚するから会えない」とか言う男友達に放った“一言”。34歳女優のイケメンっぷりが最高|『いちばんすきな花』

 男女の友情は成立するのか。このやっかいな問いに、「しょうもな」と呟いてみせる主人公がいる。
木曜劇場『いちばんすきな花』© フジテレビ

木曜劇場『いちばんすきな花』© フジテレビ

 毎週木曜日よる10時から放送されている『いちばんすきな花』(フジテレビ)で、多部未華子が滋味深くそう言ってのけるのだ。 「イケメンと映画」 をこよなく愛するコラムニスト・加賀谷健が、面倒な人間関係を紐解くように演じる多部未華子を解説する。

まるで守護者のような存在

第1話より © フジテレビ

第1話より © フジテレビ(以下、同じ)

 多部未華子はイケメンである。いったいどこが? あえて答えるなら、存在自体が兎にも角にもイケメンなのだと断言しておきたい。多部未華子の前では、イケメンという言葉が「彼」だけに限定されないのだ。  どんなことでも「バッチコ~イ」とどんと受けとめてくれそうではないか。例えば多部に悩み事をくよくよと相談しているとする。きっとこう言う。よしよしそれは確かにそうだけれど、あまりめそめそばかりもしているなよ。  という具合にアメとムチを絶妙に混ぜながらこちらの存在を静かに、力強く守ってくれる気がするのだ。まるで守護者のような存在。ではそれを具体的な演技に見ていくとしよう。

自己完結した演技

 多部が確固たるプロ意識と正確無比な手さばきで経理部員・森若沙名子を演じた『これは経費で落ちません!』(NHK、2019年)はどうか。森若の性格はものすごくパサパサしているし、相手の間違っていることははっきりズバッと指摘する。  容赦ないサイボーグのような人物だが、そうしたキャラクター性に忠実であればあるほど、むしろ多部自身の心が温まるような演技だったように思う。その熱が視聴者に不思議と伝わる。自家発電とでも言うのだろうか。  いや、太陽を必要とせずとも光合成をできるような人。だからほとんど自己完結した演技だとも言えるのだが、それがあの自立した強さみたいなもので見る者を感動させ、勇気づけるのだろう。
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振り返る人・多部未華子
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