とはいえ、相良の「友達のほうが作るの簡単だからじゃん」という意見には疑問を感じた。昨今マッチングアプリが普及したことにより、恋人が作りやすい環境が日に日に整備されている。SNSなど人と簡単につながれる多種多様なツールは増えたが、一方で友達を作ること、増やすことは容易ではない。むしろ
進学、就職、結婚、出産といった人生のターニングポイントを迎える度に友達はどんどん減っていく。

久しぶりになんとか日程を合わせて旧友に会っても、環境が異なるためになかなか話が嚙み合わず、気まずい空気のまま解散。そして「
かつては学校や職場という共通の話題に溢れる空間を共有していたおかげで奇跡的に会話が続いただけで、それぞれ違う環境に身を置くとこうも話題に困るのか」という気持ちに襲われ、再び会うことに恐怖心を覚えて疎遠になるケースは珍しくない。
仮に昔と変わらずに馬が合ったとしても、経済状況、居住地、育児、親の介護といった無数のハードルにより、やはり頻繁に交流することはできない。それが大人同士の友情の現実ではないだろうか。減った分、新しい友達を増やせばいいというエネルギッシュな人はそう多くない。
そういった経験を繰り返すと、次第に誰かを誘うことが億劫になる。なんとか重い腰を上げ、SNSなどを活用して友達を作る“友活”をした場合、まずは共通の趣味や話題のありそうな人を探さなければいけない。しかし、大量のコンテンツに満ちている現代社会。共通の趣味を見つけるハードルはかなり高い。

共通の趣味を持つ人を見つけても、楽しみ方が異なれば会話は盛り上がらない。むしろ共通の趣味を持っているからこそ、“わかってないやつ”という烙印を押されて距離を置かれる可能性は低くない。長々しく主観強めの考えを並べてきたが、とにもかくにも「恋人よりも友達を作ることは難しい」とまでは言わないが、
間違いなく友達を作ることはかなり大変である。それは年を重ねるとより一層感じてしまう。