クマ駆除への抗議団体も応援、“過激自然派”にハマり友人・職も失った50代女性の後悔
・飼い主は、ペットにもホメオパシーなど自然な療法を選択すべきだ。
(代替だろうが標準だろうが動物がどちらを望んでいるかはわからないが、ヒトと暮らしている時点で少なくとも自然ではないので、自然に近づけることが幸せなのか?という疑問)
・イヌやネコもヴィーガン生活にすれば、肉の消費量を減らして環境の負荷を減らせる。
(ヴィーガンフードなるものが存在しているが、少なくとも肉食であるイヌやネコをヴィーガンペットにすることは基本的に無理があると思う)
・ペットが癌(がん)になるのは、超加工食品であるドライフードを食べているから。
(ウェットフードならいいのか? という話ではなく、新鮮な肉や野菜を調理すべきというお話のようです。つづけられればそりゃいいけど、かぎられた環境&経済力の人しか飼えなくなりそうですね)
「いまはもう、一切こうした考えは持っていません。それでも動物はもの言えぬぶん、苦痛を伝えられませんから、つらそうにしているとつい苦肉の策で、昔取った杵柄(きねづか)……代替療法に手を出してしまいがちです」
これまたモノ言えぬゆえ、何がペットにとって本当に幸せかどうかは誰にもわからない。病気になった動物をどうするかの是非は、飼い主にゆだねるしかないだろう。
幸い美香さんのネコはその後、動物病院通いで一般的な治療を行うことによって、小康を保ち元気に暮らしているという。
「ヒトと同じく、スピリチュアルグッズや代替療法を取り入れるなら、医療も平行して行うのが一番安心ですね。平凡ですが、あらためて実感しています。でもこの先、医療でどうにもならなくなったとき、暴走してしまう瞬間が来るかもしれません」
根拠のないアイテムを売る業者は確実に、そのような「簡単には割り切れない想い」を狙ってやってくる。ペットにパワーストーンを買うも買わないも飼い主の自由であるが、美香さんとネコの健康が損なわれない範疇(はんちゅう)であることを、祈るばかりである。
<取材・文/山田ノジル>
・イヌやネコもヴィーガン生活にすれば、肉の消費量を減らして環境の負荷を減らせる。
(ヴィーガンフードなるものが存在しているが、少なくとも肉食であるイヌやネコをヴィーガンペットにすることは基本的に無理があると思う)
・ペットが癌(がん)になるのは、超加工食品であるドライフードを食べているから。
(ウェットフードならいいのか? という話ではなく、新鮮な肉や野菜を調理すべきというお話のようです。つづけられればそりゃいいけど、かぎられた環境&経済力の人しか飼えなくなりそうですね)
もの言えないペットを想う
これまたモノ言えぬゆえ、何がペットにとって本当に幸せかどうかは誰にもわからない。病気になった動物をどうするかの是非は、飼い主にゆだねるしかないだろう。
幸い美香さんのネコはその後、動物病院通いで一般的な治療を行うことによって、小康を保ち元気に暮らしているという。
愛情ゆえにいつか暴走するかも…
山田ノジル
自然派、○○ヒーリング、マルチ商法、フェムケア、妊活、〇〇育児。だいたいそんな感じのキーワード周辺に漂う、科学的根拠のない謎物件をウォッチング中。長年女性向けの美容健康情報を取材し、そこへ潜む「トンデモ」の存在を実感。愛とツッコミ精神を交え、斬り込んでいる。2018年、当連載をベースにした著書『呪われ女子に、なっていませんか?』(KKベストセラーズ)を発売。twitter:@YamadaNojiru
自分が身内が友人が沼ったご体験談を募集中です。当連載における沼とは、科学的根拠のない健康法やマルチ商法、過激なフェムケアや自然派思想など、主に健康問題に関わるものにハマることを示します。「女子SPA!」のお問い合わせフォームより、題名に「沼の話」と入れて、ぜひお気軽にご連絡ください(お返事に時間を頂戴する場合もあります)。
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