Entertainment

リリー・フランキーと斎藤工が絶賛する“2人の女優”。「繊細な一方で周りを明るくする人」

自分のキャリアを一回ドブに捨てていいっていう…

『ペンション・恋は桃色』リリー:こんな深夜ドラマのあの役でね、言ってみりゃもう大女優さんじゃない? でも、普通だったらよほど気を遣うところですけど、全然なんですよもう。スタッフ混ぜて、全員気を遣わなくていい雰囲気をすごく出す人で。 斎藤:ちょっと監督と打ち合わせしましたもん。僕ら世代はドンピシャなので、「智子さんを現場に迎えるということは」みたいな会議をしました。でも、リリーさんとのご縁があって、ということももちろんあるし、あのシーズン1を観てくださった上で出てくださるっていう事実はあるし(笑)。それは関智一さんも剛力彩芽さんもなんですけど。 リリー:自分のキャリアを一回ドブに捨てていいっていう、気概のある方々ですからね。 斎藤:シーズン1を観て来てくれるっていう、その切符を持って来てくれる人のたくましさは感じました。 リリー:今回のシーズン2なんて、深夜ドラマなのに朝ドラ女優が2人も出てる。ギャラは深夜のままですけど(笑)。

ペンションはいろんな意味で“逃れついた先”

リリー・フランキーと斎藤工――このドラマの中にも、“珍客”たちによる大騒動の中に、不器用に生きていくことを肯定してあげるような優しさは流れていますよね。 リリー:何かしら不完全な愛おしい人たちの集まりというか、そういう意味ではいいホームドラマなっていると思いますよね。また、ペンションにしておいてよかった点は、深夜で低予算で時間もないから、いろいろなとこに行かなくて済むんですよ。この建物の中で、ほぼほぼの撮影が終わるっていうことも良かったと思う(笑)。 斎藤:ペンションって、いろいろな意味で“逃れ着いた先”みたいところはあるのかなと。逃げ込むじゃないですが、現実から少しだけ離れられる、寺子屋というか、デューティーフリーというか……。 ちょっと治外法権的な場所なんだと思うし、そこで迎える側としても訪れる人たちの空いてる穴を、人じゃなくてペンションが時間とともに埋めていくっていう場所なんだなと。この作品に関わって、ペンションがある理由もちょっと見えてきた感じはしますね。 リリー:やっぱりみんなで一緒にご飯を食べるのって、ペンションならではじゃないですか。あと、話はお客さんが持ってきてくれる。だから意外と、延々と話を続けられるんですよね。シーズン2になったらさらにお客さんが強烈になってきて、まともな客は来ねえのかって感じですけど(笑)。 斎藤:そうなんですよ。まともな人、ゼロ人なんですよね、今のところ(笑)。 <取材・文/トキタタカシ>
トキタタカシ
映画とディズニーを主に追うライター。「映画生活(現ぴあ映画生活)」初代編集長を経てフリーに。故・水野晴郎氏の反戦娯楽作『シベリア超特急』シリーズに造詣が深い。主な出演作に『シベリア超特急5』(05)、『トランスフォーマー/リベンジ』(09)(特典映像「ベイさんとの1日」)などがある。現地取材の際、インスタグラムにて写真レポートを行うことも。
1
2
3
4
Cxense Recommend widget
【番組概要】
『ペンション・恋は桃色season2』(全5話)
配信:FODにて全話配信中
制作著作:フジテレビ
あなたにおすすめ