「ツッコみたくもなる」疫病が繋いだ2人の恋路。最期を悟った井浦新“道隆”も切なすぎた|NHK大河ドラマ『光る君へ』第17回
疫病がきっかけで再会したまひろ(吉高由里子)と道長(柄本佑)。
が、言葉を交わすこともなく、また離れることに。
しかし、出会ったという事実が少しふたりに変化をもたらしたようにも見える。
そんなふたりをよそに、内裏はまた荒れそうだ。
疫病から回復したまひろ。
多くの死者が出ている中での生還は、間違いなく道長の看病があったからだろう。
しかし肝心のまひろはそのことを知らない。気を失う前に道長の姿を見た気がする……という朧げな記憶はあるが、夢か現か曖昧だ(生死の境に道長を見たような気がしても不思議ではない、という思いもあるのかも)。
そんなまひろに乙丸(矢部太郎)が真実を打ち明ける。まひろを家まで運んだのは道長であること、一晩中看病をしていたこと。その知らせを聞いたまひろはほんのりと微笑む。嬉しかった? 嬉しかったの、まひろ? と肩を掴んで聞きたい気持ちになる。
そして為時(岸谷五朗)は父としてもまひろと道長の関係は気になるところ。道長に世話をしてもらうというわけには……と聞くがまひろは首を横に振る。それが可能ならずうっと前に状況は変わってるんよ……ッ。
まひろは気に入っていただけたならとっくに文が届いているはず、それがないのだから、と父の言葉を退ける。道長、文だよ、文!! なんで貴方はそういうところが無精なんですか!! とテレビの前で叫んでしまいたくなる。
もちろん、道長だってまひろの様子が気になる。
峠を越えたことはわかっているだろうが、本当に問題ないのか、元気にしているのか。
そんなふうに気もそぞろなりながらも、仕事はする道長。悲田院の惨状を見た道長は、疫病患者のために「救い小屋」を建てることを決意。倫子(黒木華)も自分の財を使ってほしい、と言い、道長は表情を輝かせる。本来なら関白の道隆(井浦新)が指揮をとるべき案件なのだが、彼の頭に民のことはない。
倫子からの申し出に笑顔を見せる道長。そんな道長に倫子は問いかける。悲田院に行った日の夜、どこに泊まっていたのかと。道長は戸惑いの表情を見せるが、内裏は仕事をしていたとごまかす。まあ、言えるはずはない。その言葉を聞いたときの倫子の顔をちゃんと見ておいたほうがよかったのではないか、道長。
倫子にそんなふうにごまかしつつ、道長は従者の百舌彦(本多力)にまひろの様子を見に行くように命ずる。だから、文を出そう、道長! と思うが、文を出したとて、まひろを妾にできるわけでもないので……と思うとこれがいいのだ、きっと。
ふたりの関係がうまくいってほしくて、無理だと分かっていても、つい成就を願ってしまう。
嬉しそうなまひろ

気になる道長

