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食後、眠くてたまらない……それって「糖尿病予備軍」かも!? 専門医が高血糖の予兆や危険性を解説

まだある高血糖で引き起こされる合併症

手のしびれ

※写真はイメージです(以下同)

 三大合併症のなかで、もっとも怖いのは糖尿病性腎症ですが、いちばん多い合併症が「糖尿病性神経障害」。これは、手や足のしびれ、痛み、感覚まひが起こる合併症です。 「感覚が鈍くなるため、靴ずれや足のけがに気づきにくく、細菌感染を招きやすくなります。それが壊疽(えそ)になると、切断せざるを得ません。内臓のはたらきを調整する自律神経が障害されれば、胃もたれ、便秘や下痢、立ちくらみがあらわれます」  もうひとつの合併症が網膜の血管の障害『糖尿病網膜症』。成人の中途失明の原因の第2位を占めますのが、この合併症。 「糖尿病網膜症の怖いところは、かなり進行するまで自覚症状がないことです。『なんだか見えにくい』と感じた時には、すでにかなり悪化していることが多いのです」

高血糖も糖尿病も、食生活を変えれば改善できる

頭を押さえる女性 高血糖状態が続いても、痛くもかゆくもありません。ただ、「だるい」とか「疲れた」といったよくある症状が出るだけです。だからこそ逆に怖い状態なのだと、牧田先生は警鐘を鳴らします。 「高血糖や糖尿病自体が人の命を奪うわけではありません。本当に怖いのは、高血糖や糖尿病を放置しておくことです。実際、約1000万人の糖尿病患者のうち、4人に1人は治療を受けていないというデータもあります。  高血糖や2型糖尿病は、食生活を改善すれば必ず克服できます。2型糖尿病は、遺伝的体質もある程度は関係しますが、基本は生活習慣病。どれほどの糖尿病家系でも、正しい食生活をおこなえば、病気は回避できます」  また、牧田先生は、「食後だるくてたまらない」「疲れがとれない」という症状があれば、一度しっかり検査を受けてみることをお勧めすると言います。 「できれば『ブドウ糖負荷試験』という検査を受けてみてください。ブドウ糖負荷試験は、75gのブドウ糖が含まれた検査用の飲料を飲んで、その後30分ごとに合計5回、血糖値を測定する検査です。この検査で、もしも『境界型』と診断されたら、要注意です」
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病院ですぐに調べられる糖尿病かどうかを診断する3つの検査
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