
田舎の夜は暗くて静かでよく眠れる、というのが一般的なイメージですが、いやいや、虫やカエルの大合唱でうるさいのです。鈴虫が鳴いていて風流、という情緒はなく、何か抗争でも起こっているのでは?というレベル。
そのせいか(?)、田舎の朝は早い、というか限界集落の朝は早すぎます。朝5時30分に着信がある(しかもサクッと出る)、除草剤まきは4時から。
なるほど、夜に活動する虫や動物のために、人間達は朝の時間を有効に使うのだな、などと頷きたくなりました。
文明の利器がない、といっては失礼ですが、大自然に恵まれているぶん、便利アイテムが少ないのも事実。
「車庫に入ったヘビを祖父が素手で投げる」「丸めた新聞紙でスズメバチを父が退治」など。さすがのうどん粉さんもちょっと引いてしまいます。
しかし、今年の干支でもあるヘビを殺傷しないのはご立派。「青空と迫りくるヘビ(絵画のタイトルのようです)」の思い出は、一生忘れられない光景になったのだとか。
私も田舎出身で、虫やカエルやヘビあるあるは多少経験があり、羽虫を素手で握りつぶすなどは日常茶飯事でした。
“田舎はめんどうくさい!”という印象もありますが、他の生き物と共存しているという、妙なよろこびもあります。
田舎は都会にいるよりも時間の進みがのんびりで、限界集落はさらに時間のお流れがゆったりしているのでしょう。うどん粉さんの和(なご)やかな絵と感性が、都会人の心をゆるませ、田舎人の心に共感を生むのかもしれません。