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子ども向けのマンガに「生理で使うナプキンの“枚数”」が描かれた深い理由。隠すものと思われがちだけど<マンガ>

目安の枚数を示したことが意見交換のきっかけに

──反響はいかがでしたか。 フクチ「実際に、ナプキンの使用枚数のページをSNSに載せたところ、『多い』とか『少ない』というコメントが本当にたくさん届きました。でも、こうした健全な意見交換はこれまであまりなかったと思うんです。  自分以外の女性がどれくらい経血量があるのか、どれくらいナプキンを使っているのか、そういったことを他の人と話す機会って少ないですし、わからないですよね。目安として枚数を出すことで、そうした話をするきっかけにもなると思うんです。  枚数の目安を出したのは、女性がこんなに大変だと伝えるためではなく、お互いを知ったり話し合うための一歩として考えています。そういう意味でも、ユニ・チャームさんには本当に感謝しています」

お互いの体を知ることで、相手を大切にし助け合える

──ナプキンの使用数が目安でわかれば、様々なシーンで役に立ちますよね。 フクチ「ご家庭によっては、お父さんが生理用品を買うことや、子どもがお使いで買いに行くこともありますよね。家に子どもだけでいるときに、突然生理になって、生理用品を買いに行かなければいけないシチュエーションもあるかもしれません。  そういったときに、コンビニでも買えるよとか、この枚数があると安心だよ、といった生活に役立つ知識として覚えてもらえればと思います。知識を持っていれば、自分だけでなく、周りの人が困っているときにも手を差し伸べられると思います」  タブー視したり、「人によって違う」からと話を終わらせるのではなく、お互いの体を知ることで、相手を大切にしたり助け合える土台ができます。それこそが性教育の根本にある、他者を尊重することにつながるのではないでしょうか。 【特集】⇒マンガ『こどもせいきょういくはじめます』を読むフクチマミ】 1980年生まれ。マンガイラストレーター。「わかりにくいものを、わかりやすく」をモットーに、日常生活で感じる難しいことを取材し紐解いて伝えるコミックエッセイを多数刊行。『マンガで読む 妊娠・出産の予習BOOK』(大和書房)、『マンガで読む 育児のお悩み解決BOOK』(主婦の友社)、『おうち性教育はじめます』、『おうち性教育はじめます 思春期と家族編』(ともにKADOKAWA、村瀬 幸浩 共著)、『こどもせいきょういくはじめます』(KADOKAWA、村瀬 幸浩 北山 ひと美 共著)など著書多数。 <取材・文/瀧戸詠未 漫画/フクチマミ>
瀧戸詠未
大手教育系会社、出版社勤務を経てフリーランスライターに。教育系・エンタメ系の記事を中心に取材記事を執筆。X:@YlujuzJvzsLUwkB
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