愛猫に20歳まで長生きしてほしい! 獣医師が教える「高齢猫ならではのケア」
水分補給で注意すべきポイントは?
「猫にあげる水は、水道水でもミネラルウォーターでも、どちらでもかまいません。ただし、硬水(ヨーロッパの水に多い)はマグネシウム量が多くて、尿石のできやすい体質の猫にはよくないので、軟水(日本の水の多くは軟水)がいい」と森先生はアドバイスします。
「猫はもともとあまり水を飲まない動物。それはイエネコの祖先が水の少ない砂漠で暮らしていたからだと言われています。しかし、水をあまり飲まないと膀胱炎や便秘などになりやすいため、できるだけ飲ませたほうがいいのですが、特に高齢猫の場合はのどの乾きに鈍くなり、摂取水分量が減る傾向にあります。
さらに、高齢猫は飲もうと思ってもそのときにいる場所から水の置き場所が遠いと、行くのが面倒でやめてしまうこともあります。ですので、若いときよりも水の置き場所を増やしたり、普段よくいる場所の近くに設置してあげたりするといいでしょう」
なかなか水を飲まない場合は、「水分を多く含むウェットフードに切り替えたり、人肌に温めたぬるめの水をあげてみたり、流水器などを使って流れる水を与えてみたりなど、その猫に合う方法を探してみてください」と森先生。
大切な猫が一日でも長生きしてくれるよう、シニア猫ならではのこまめなケアを心掛けてあげたいですね。


