──でも逆に、恋愛感情を抱かれて困るというケースもあるかもしれませんね。
ミツル:それもよく聞きますね。やっぱりセラピストは好かれたいんです。だからつい恋愛感情を抱かせてしまうようなキャラを作ってしまうこともあり得る。でも僕はホスト時代にそれが嫌だったから、気持ちとして一線を引いています。
個人的な期待には応えられないということを言葉ではなく、雰囲気でわかってもらえるようにしている。その上で、悩みとか相談を持ちかけられたときには真摯に答えます。人としての信頼関係は重要、エロも重要、だけどこれは恋愛の場ではないとわかってもらえれば……。
ヤチナツ:今の時代は、女性もそのあたりは割り切っている人が多くなっているんじゃないでしょうか。どういう女性が来るケースが多いですか。
ミツル:いろいろなお客様がいますね。性的に熟したいという思いを抱えている人、性欲の発露として利用する人、パートナーはいるけどレスでもやもやした気持ちを発散させたい人などなど。気分転換だったり、自分が明日からがんばるためのご褒美だったり、利用する目的はさまざまですね。
──プロとはいえ、初対面の男性ですから緊張する女性も多そうですね。
ミツル:そこはどうやって心をほぐしてもらうか気を遣います。僕はまず話をして、相手の人となりを感じ取るようにしています。勇気を出して女風を利用しようとしているわけだから、その気持ちに応えて満足して帰ってもらいたい。楽しかったな、気持ちよかったなと思ってほしいし、一緒にいい時間を過ごしたいですから。
ヤチナツ:心を開いてもらうテクはありますか?
ミツル:時間がどのくらいあるのか、相手がなにを求めているのかにもよりますが、本来なら僕は相手の心の奥底を見たい。過去にトラウマがあるのか、そこから今につながっているコンプレックスがあるのか……。だからまずは自分の話をしますね。
僕自身、父親がものすごく怖い人で、男らしくなければならないと押しつけられて育ったんです。でも本来の僕はMに近い。だから両親が離婚したときは解放されたんですが、その反動でグレちゃった(笑)。本当は闘いなんて好きじゃないし、人とコミュニケーションをとって仲よくしているのが好き。だから刷り込まれたトラウマに立ち向かってきた。そんな話をすると、女性も心を開いてくれることが多いんです。そうすると一緒にいい時間を過ごすことができるようになる。
──人のいちばん柔らかいところに食い込んでくる感じですね(笑)。
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【特集】マンガ『真・女性に風俗って必要ですか?』
<取材・文/亀山早苗 撮影/山川修一 漫画/ヤチナツ>