また、「夜中、誰かが奇声を上げてもしばらく放置するよう上の人から指示されるんだけど、利用者さんがかわいそうに思うときもある」など疑問をぶちまけてみたところ、H香は「
そんな施設、本当にあるんだ……」と恐怖の目で陽子さんを見つめたのです。

「そして、『私の働く施設では、夜中に誰かが奇声を上げたりした場合にはすぐに駆けつけて話し相手になったり、落ち着くまで背中をさすってあげたりするよ』と言います。同じ人手不足の現場とは思えないほど、雲泥の差があることに驚きました」
介護の現場で働くようになってから、「自分は絶対に介護施設には入りたくない」と思うようになっていた陽子さんですが、H香さんが働いている施設のようなところもあることを知り、少し考え方が変わったそうです。

「転職も頭をよぎりましたが、この歳でイチからはキツいので諦めました。でも、これから介護業界で働こうと考えている人は、施設の評価や口コミをチェックしたり面接時に施設内の様子をリサーチしたりして就職先を選んでほしいです」
転職を諦めた陽子さんはオムツ交換の手袋着用も厳守しつつ、「
自分だけでも精一杯、利用者さんに向き合いたい」と考え、行動しているのだとか。