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家を買う時の“あるある”「夫にだけ名刺わたして説明」「妻の部屋を『家事部屋』命名」怒りの体験談にネット共感

不動産屋やハウスメーカーの営業担当に男性が多いことも原因か

テレワークをする女性 ハウスメーカーや不動産会社の営業担当には男性が多いことも、こうした事態が起きる原因なのかもしれません。  営業としてバリバリ働いている女性であれば、自分事としてローンを組む可能性や、夫婦共働きを前提にするなら家事も分担して然るべきだとの意識を持っていそうです。  実際に筆者の知人でも、ペアローンを組んでマンションを買うことを伝えたのに、家事動線やご近所付き合い、町内会の話などあらゆる無償労働について自分にだけ説明された経験をした女性がいます。  このときの担当者も、中年男性だったそうです。挨拶の際に夫にだけ名刺を渡してきたことから、内心はその時点でこの会社は候補から外していたとも。  一方で別の不動産会社の営業担当は、若い女性だったとか。すると夫婦2人に対し、それぞれ在宅ワークがあるかどうかや、家事頻度といった、個別の生活状況をヒアリングしてくれたそうです。こうした好感の持てる対応によって、マンション購入の話まで進んだと話していました。  営業担当がどのように振る舞うかも、家の購入決定を大きく左右することがわかります。

男性は「家事をしない」決めつけによって弊害がある体験も

 またハウスメーカーや不動産会社が勝手に「家事は女性がやるもの」と想定した家作りをすることで、男性側を困らせることにもなるようです。  ネット上の、とある男性アカウントは「キッチンの間取りや台の高さを妻に合わせられ、今は腰をかがめながら料理や掃除をするハメになって後悔している」と体験談を綴っていました。  しかし、そもそも、誰が家の購入に際してお金を多く出そうが、家事をメインに担おうが、売る側に関係ない話であるともいえるのではないでしょうか。  夫婦2人で家作りの話を聞きに来ている時点で、どちらか一方だけに名刺を渡したり説明したりするのがありえない、失礼な対応だと断罪してもおかしくはないはずです。  仮に「妻が単独でローンを組む」としても、営業担当者が夫に対しては家の説明をまったくしないで勝手に「(夫の)家事部屋」と決めつけて来られたとしたら、いかにおかしな対応であるかが見えてはこないでしょうか。  共働きが増えたといった時代の変化以前に、夫婦のどちらかを蔑(ないがし)ろにするような事態そのものが糾弾されるべきことです。  台所事情や家事分担をはじめ、暮らし方には家庭ごとにさまざまな事情があります。  そうした繊細な機微をハウスメーカーや不動産会社の営業担当が理解しないことには、顧客を逃すはめになっていきていることを、各会社は重く受け止めるべき頃合いになっているかもしれません。 *1…住宅金融支援機構「住宅ローン利用者の実態調査【住宅ローン利用者調査(2024年4月調査)】」より *2…株式会社リクルート「2023年首都圏新築マンション契約者動向調査」より <文/エタノール純子>
エタノール純子
編集プロダクション勤務を経てフリーライターに。エンタメ、女性にまつわる問題、育児などをテーマに、 各Webサイトで執筆中
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