
現在、妊娠7か月のお腹
現在、妊娠7か月に入った。妊娠に気づいたときはまだ、ただ太っているだけの見た目だったが今はお腹がさらに大きく重くなり、どこからどう見ても妊婦だ。マンションのエレベーターでお年寄りの女性と一緒になるとニコニコ顔で「おめでた?」と聞かれることもある。
妊娠発覚までADHDの薬を飲んでいた。ADHDの治療薬には主にインチュニブ、ストラテラ、コンサータの3種類があり、どの薬が合うかは個人差がある。薬を飲むことで眠気や先送り癖、多動などの困りごとが軽減され、仕事や日常生活がスムーズにいく反面、クリエイティブな仕事をしている人はアイディアが浮かばなくなったと訴える人もいる。
そのため薬を飲まないほうが自分らしくいられると飲まない選択をするADHD当事者もいる。私はコンサータを飲むと集中して調べ物や原稿執筆ができたので飲んでいたが、この薬は妊婦には推奨されていないと主治医に言われて妊娠発覚後は飲むのをやめた。
また、発達障害はその生きづらさからくるうつ病や不安障害、双極性障害、不眠といった二次障害がある場合が多い。私も双極性障害Ⅱ型とパニック障害、不眠に悩まされていたので精神薬や安定剤、睡眠薬を飲んでいた。これらも妊婦にはよろしくない薬だという。それまで1日20錠近く飲んでいた薬を突然断薬すると精神的負担が大きいため、主治医の指導のもと少しずつ減らしていき、今は寝る前に睡眠薬を半錠にまで減らせた。
ライター仲間でも発達障害の二次障害でうつ病を患っている人を知っているが、妊娠してからも主治医と相談のもと、母体の安全を優先してうつ病の薬を飲んでいたという。妊娠中の薬の服用にあたっては、医師とよく相談する必要がある。
人によってADHDの特性はそれぞれだが、私の場合脳内に情報が多すぎてうまく優先順位をつけられず、どれから手をつければいいのかわからなくなった結果、先送り癖が発動したり、脳疲労からくる眠気につながったりする。
現在はコンサータを飲んでいないため、それらの特性に悩まされてはいるが、主治医に「妊娠なんて人生で何度も経験するわけではないから、くれぐれも無理のないように。今だけは妊婦特権を最大限使っていい」と言われ、仕事も家事も完璧を求めず無理のない範囲でやっている。
しかし、赤ちゃんを迎え入れるにはやらなければならないことが多い。ベビー用品も用意するものがたくさんだし、部屋も片付けないといけない。ADHDの特性で情報の整理ができないときは、ToDoリストを書き出して対処している。
今、暇があれば育児に関するYouTubeチャンネルを見ていろいろと勉強中だ。特に赤ちゃんの1日ルーティンはおもしろい。新生児、3か月、6か月、10か月で全然違う。今まで「赤ちゃん」は「赤ちゃん」ひと括りで、生後何か月だとか意識したこともなかったが、月齢によって授乳回数や表情、発達もまったく違う。
だいたい5か月頃から離乳食を開始することも初めて知った。3歳頃までの子どもの食事は基本的に大人より薄味が推奨されていることも知らなかった。今までの自分は子どもに関心がなさすぎた。