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なぜ肌は老化するのか?「小綺麗に老いる」ための肌管理を美容エディターが解説

 皆さんは「肌管理」を日々の生活に取り入れられていますか? 「手間やお金がかかりそう」「効果が出るかわからない」といった印象を抱く人も多いのではないでしょうか。  今回は、美容エディター・ベストコスメ審査員の吉田瑞穂さんが、肌の老化の原因と対策、そして気軽に取り入れられる「肌管理」の方法を解説します。(以下吉田さんの著書『美肌投資』の一部を抜粋し、再編集しています)

肌をつくるのは遺伝と環境、そして加齢

吉田瑞穂

300超の美顔器を試した美容エディター・吉田瑞穂さん

「美肌になる方法を教えて」。周囲から何百回もいただくのがこの質問です。結論から言うと、美肌になるか否かはそもそもの肌質が問われ、肌質は「遺伝」します。次に気候やライフスタイルなどの「環境」が影響します。  実際、人種間で表皮の厚さや水分量、メラニン量に差がありますし、肌のバリア機能や皮脂分泌量も遺伝が関与しています。そこに環境の影響が加わります。一年中雨か曇りの寒い地域と、カラカラに乾いた砂漠に近い場所では肌の水分量やメラニン量が違うことは想像がつくでしょう。  肌質は、遺伝と環境に大きく支配されますが、もうひとつ大きな要素が加わります。それは「加齢」です。年齢を重ねるにつれ、シワやたるみ、シミが現れてくるのは、個人差、人種差はあれど皆同じです。肌質自体を大きく変えることは難しいものの、加齢による肌の悩みはスキンケアや美容医療が介入する余地が大いにあります。

肌質に悩み続けた過去

 2024年には50歳以上人口が過半数となると言われたこの日本で、私ももうすぐその仲間入りをします。私は肌質にまったく恵まれませんでした。  思春期には顔中のニキビに悩まされ、20代に入ったと思ったらアトピー性皮膚炎の診断が下され、ようやく肌が落ち着いてきたと思ったらシミやたるみが。常にオイリー肌、乾燥肌、アレルギー肌と課題のある肌として扱われてきました。しかし皆に平等に訪れる加齢に対処するスキンケアがわかった今は、肌解析すると若く、整った肌と評されるようになりました。
肌荒れを気にする女性

画像はイメージです(以下同)

 寿命が延び、労働を含めた社会生活で「現役でいる年数」はこれからも延びることでしょう。そのとき、若々しさ、はつらつとした肌印象は味方になります。  私は大きく若返りたいとは思いません。ただ、小綺麗に老いたい。そのためにも人生100年時代と言われる今、スキンケアや美容医療による見た目のコントロールは必要だと考えます。  肌を美しく維持するコストは、人によっては高価に映るでしょう。価値観や優先順位の違いによるもので、どちらが正しいというものではありません。しかし、私は高価な宝石の輝きで肌を飾るよりも、肌そのものに投資したい。  実際、高いジュエリーは持っていませんし、投資対象は自分自身(美容と健康、そして学習や旅などの経験)。これが費用対効果としていちばん高いと実感しています。では、肌のためにはどのように投資したら効率が良いのでしょう。「肌管理」というキーワードとともに解説していきたいと思います。
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「小綺麗に老いる」ために
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