先ほど挙げた「7つの老化トリガーとストッパー」を意識した、私が実践するケアを紹介します。私は面倒くさがりのうえ、合理主義者なのでスキンケアはミニマムに設計しています。

まず、落とすスキンケアである洗顔は朝晩、洗顔料を使います。酸化した油分(皮脂、前夜に塗布した美容液など)を除くため朝も洗顔料は必要です。クレンジングは皮脂量とメイクの濃さを見極めて選びましょう。肌の汚れは皮脂とたんぱく質から成ります。
皮脂は油汚れなのでオイルクレンジングが適し、皮脂とたんぱく質が複合化した汚れである角栓はトリスヒドロキシメチルアミノメタン(通称・トリス。花王、カネボウ化粧品が応用)や、プロテアーゼ、リパーゼなどの酵素で落とすことができます。
私はポイントメイクが濃いめ。角栓ができやすく荒れやすい肌質のため、クレンジングは植物オイル主体の低刺激のオイルやバームタイプを使っています。ざらつきが目立つときは、酵素洗顔したり、角栓を圧出します。しっかりとすすいでも汚れが落ちきっていない気がしたら、洗顔を重ねるのではなく拭き取り化粧水で軽くなでたり、美容オイルを綿棒に浸して拭き取りピンポイントで落とします。
朝の洗顔料は泡立てるのが面倒なので、泡立てないクレイタイプか、泡で出るスプレーホイップタイプを使っています。
ビタミンC、トラネキサム酸、レチノールの三大成分がカギ
与えるスキンケアでは、①光、②炎症、③酸化、④糖化、⑤血行不良・代謝不良で挙げたトリガーを抑制する、ストッパー成分を網羅できていればよいと考えています。
そのミニマムかつベターな成分が、ビタミンC、トラネキサム酸、レチノールの三大成分です。高濃度でのびが良いという理由で剤型は美容液がベストです。化粧水やクリームは基本的に不要です。私は剤型より成分が重要と考えます。この三大成分が基本中の基本ですが、同じような機能をもつ成分で代替することもあります。
たとえば、レチノールは角質の代謝を促進する機能がありますが、似た機能をもつグリコール酸や乳酸などを使うことがあります。その際、レチノールはお休みします。同じ機能をもつ成分を複数塗ることでその機能が強化され、肌負担になる可能性があるからです。
⑥女性ホルモン・成長ホルモンの低下、⑦骨や筋肉の萎縮は、スキンケアで著しい効果を求めるのは難しいでしょう。美容医療や内服治療が視野に入ってきます。⑥に関しては、私は先日初めてホルモン値検査を受けました。漢方を処方していただくところから始めようと考えています。⑦に関しては50代に入ってこめかみが気になってきたらフィラーを検討したいと思っています。