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「知らずに使ってた…」海でよく見る“危険な大型遊具”とは? ライフセーバーが警鐘

海で事故が起きたとき、誰が助けてくれる?

――海でトラブルが発生したときは、どのようにライフセーバーに助けを求めればいいのでしょうか。 海で遊ぶ子ども田村:「何かあったらライフセーバーや監視員など、誰かが助けてくれる」と思いがちですが、残念ながらライフセーバーが常駐している海水浴場は、全国のうち約3割にすぎません。  ボランティアで見回っている地元の方がいる場合もありますが、そうした方は救助訓練を受けておらず、緊急連絡を入れることしかできません。溺れたとき、必ずしも誰かが助けてくれるとは限らないんです。ですからやはり、お子さんからは目を離さないという意識が大切です。  ライフセーバーの配置情報については、日本ライフセービング協会のウェブサイトなどで事前に確認できますので、海に行く前にチェックしておくと安心です。

子どもから絶対に目を離さず、一緒に楽しみ、安全に帰る

――この夏、家族で海に行く方に向けてメッセージをお願いします。 田村:「うちは大丈夫」「泳げるから平気」ではなく、「何が危険なのか」を知ったうえで、しっかりと備えて海に向かってほしいと思います。私たちライフセーバーも常に状況を見守っていますが、すべての利用者に目が届くわけではありません。お子さんからは絶対に目を離さず、一緒に楽しんで、安全に帰ってほしいです。  とても楽しい海遊びですが、安全に楽しむためには、正しい知識と注意が必要です。浮き具に頼りすぎないこと、足がつく場所から離れないことなど「身を守る知識」を身につけることが大切です。親子で声をかけ合いながら、安全に、そして思いきり海を楽しんでくださいね。 【田村憲章】 公益財団法人日本ライフセービング協会 常務理事/JLAスポーツ本部長。泳ぐことの楽しさや水辺の安全教育の普及に力を入れ、全国で講演や研修、指導を行う。現在も千葉県を拠点にライフセーバーとして現場に立ち続けている。 【前回記事】⇒海での事故が「午後2時」に最も多い理由。浮き輪をつけた子が危ない“知られざるリスク” 【関連記事】⇒「首浮き輪」赤ちゃんの命を危険にさらす使い方が拡散…虐待では?と小児科医も警鐘 <取材・文/大夏えい>
大夏えい
ライター、編集者。大手教育会社に入社後、子ども向け教材・雑誌の編集に携わる。独立後は子ども向け雑誌から大人向けコンテンツまで、幅広く制作。
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