
「PIAMYフェス」
そんななか、レズビアン・セクシュアルマイノリティ女性のための共感型マッチングSNSアプリ「PIAMY」が、2025年7月12日(土)、大規模イベント「PIAMYフェス」を開催しました。
PIAMYは戸籍上女性だけが利用できるレズビアン・セクマイ向けアプリであり、イベントの参加条件は18歳以上の戸籍上女性の方かつPIAMYアプリをインストールした方のみに限ります。
私は運営スタッフとして参加し、これまでのレズビアン・セクマイにおける出会いの現状を踏まえたうえで、誰もが安心して出会える空間を提供するよう務めました。
実際に、戸籍上女性のみが参加できるというこのイベントは、安全性が保証された空間で、2024年の初開催では600人、そして今年は倍の1200人もの人々が会場をうめつくしました。

会場には1200人もの来場者で溢れていた
特筆すべきは、参加者の76.3%が「おひとりでの参加」でありながら、約7割が「来場者同士の交流」を目的としていたというデータです。これは、日常におけるレズビアン・セクマイも出会いが少ないこと、コミュニティとの接続が気薄であることを表しています。
お酒を飲まなくても、昼間の明るい時間帯に、同じセクシュアリティの仲間と安心してつながれる。そんな当たり前のようで、これまでほとんど存在しなかった場所を、多くの人が渇望していたのです。

PIAMYフェス運営メンバー
1200人ものレズビアン・セクマイが集まった空間は、日常とはまったく違う空気に満ちていました。誰もが当たり前に、女性として女性を好きになる人としてそこにいる。カミングアウトも自分を偽る必要もないこの空間は、言葉にできないほどの解放感に満ちていました。
特に印象的だったのは、会場の不動産仲介者の出展ブースでの出来事です。そこでは、当事者スタッフによる住まい探しに関する相談や賃貸売買の相談が行われました。
多くの同性カップルにとって大きな壁となる賃貸契約。そのブースでは、スタッフがごく普通に「お二人でご検討ですか?」「将来的に、パートナーシップ制度を利用してローンを組むことも可能ですよ」と、異性カップルが受けるのと何ら変わらない、「当たり前」の接客がありました。
「普通とは違うから、まずそこから説明しなければならない」というプレッシャーを感じることなく、手続きを進められるのです。