“地域特有の苗字”をまとめた日本地図がスゴい!特におもしろい都道府県は?作者の“苗字愛”を取材
「具志堅」という苗字を見るだけで「沖縄から来た人なのかな?」と思ってしまうのは、私だけではないと思います。
つまり、たとえ全国的にはめずらしくても特定の地域に行けばありふれている“地域特有の苗字”は少なくないということ。冒頭に挙げた沖縄の「具志堅」だけでなく、“地域特有の苗字”は各都道府県に存在します。
それらが一目でわかる「“地域特有の苗字”をまとめた日本地図」がX上で公開され、話題になっています。
製作したのは、苗字について研究をしている「きょくにゃん 苗字系Vtuberのパイオニア」さん(@ky2g)。
「突然地域特有の苗字を指摘してフォロワーを怖がらせましょう!」「『君この地域の出身なの? じゃあ〇〇って苗字の人知り合いにいるよね』と聞くとかなり高い割合で怖がってくれますよ」というコメントともに、事細かな今回の日本地図をアップしてくれました。
その前に、各地域にどんな“地域特有の苗字”があるのか確認していきましょう。
きょくにゃんさん作成の日本地図では各都道府県に10~20個程度の苗字が列挙されていますが、そのなかから抜粋した都道府県の苗字を少しだけ紹介します。
・北海道地方
北海道…荒関、帰山、瘧師、近江谷など
「北海道は入植者の苗字が多いので北海道だけで多い苗字というのが少ない」(きょくにゃんさん)とのことです。
・東北地方
青森県…小田桐、蝦名、苫米地、一戸など
秋田県…虻川、石郷岡、草彅、越後谷など
・関東・中部・関西地方
栃木県…手塚、阿久津、宇梶、五月女など
茨城県…倉持、小松崎、砂押、塙、圷など
・中国・四国・九州・沖縄地方
鳥取県…林原、保木本、影井、石破など
徳島県…板東、川人、天羽、犬伏など
大分県…衛藤、釘宮、首藤、阿南など
沖縄県…比嘉、島袋、知念、仲宗根など
自分にとっては馴染み深い苗字でも、全国的には実はマイナーな苗字だった……。きょくにゃんさん作成の日本地図を見て、そんな事実に気付かされた人も多いのではないでしょうか?
というわけで、「“地域特有の苗字”をまとめた日本地図」を作成したきょくにゃんさんに話を聞いていきましょう。まず、この日本地図を作成した目的は?
「もともと、この地図の画像は2016年にすでに作っていて、先日の投稿はそれを再アップしたものなんです。
皆さんは“この地域に多い苗字”や“あまりいない苗字”の存在をなんとなく肌感覚でわかっているかもしれませんが、意外とほかの地域の苗字は知らなかったりします。そういったことに興味を持つきっかけになってくれれば良いなあと思い、この地図を作りました。
それが最近のミーム(SNSなどのインターネット上でコンテンツが広がっていく現象)に乗った形になり、皆様に気に入っていただけたようです」
“地域特有の苗字”はどのように調査し、どのような方法で作成したのでしょうか?
「日本ソフト販売という会社が発売していた『写録宝夢巣』という苗字の分布がわかる電話帳ソフトが以前あったのですが、そのソフトのデータを眺めて目についた分布に特徴がある苗字を抜き出し、紙の電話帳で補完しました。
ただ、スペースの事情ですべての“地域特有の苗字”は載せられませんでした。この地図に載っているのは、その県に分布が集中する苗字(だいたい全国世帯数に対して3割以上)のうち、僕が由来などを説明しやすいものです。
2県以上に集中する苗字はあまり載せていないですし、その苗字の分布が都道府県内で偏っているため『見たことがない!』という人もいるはずで、この地図がしっくり来ない人もたくさんいるとは思います」
「苗字の分布が都道府県内で偏っている」とはどういうことか? これ、青森県に注目するとわかりやすいかもしれません。同県の“地域特有の苗字”には、「蝦名(えびな)」だけでなく「蛯名(えびな)」もあります。そして、同じ青森県内でも両者が分布している地域は微妙に違います。
つまり、青森県人のなかで「蝦名」に馴染みがある人もいれば、「いやいや、『蛯名』しか見たことがない!」という人だっているかもしれないのです。
ところで、非常に愚問なのですが……今回の日本地図はデータとして精度は高いものでしょうか? それとも「あくまで、見て楽しんでください」という目的で作成された地図ですか?
「苗字の地域性を知ってもらうために“見て楽しむもの”として製作はしましたが、電話帳のデータが元になっているので精度は高いです。
ただ、苗字の分布は都道府県内で偏っていたりするので、住んでいる地域によっては『知っている苗字がなかった』という人もいたみたいですね」
製作したのは、苗字について研究をしている「きょくにゃん 苗字系Vtuberのパイオニア」さん(@ky2g)。
「突然地域特有の苗字を指摘してフォロワーを怖がらせましょう!」「『君この地域の出身なの? じゃあ〇〇って苗字の人知り合いにいるよね』と聞くとかなり高い割合で怖がってくれますよ」というコメントともに、事細かな今回の日本地図をアップしてくれました。
なぜ、“地域特有の苗字”をまとめた日本地図を作成したのか?“地域特有の苗字”をどうやって調査したのか? この日本地図の精度は? ……などなど、気になることをきょくにゃんさんに聞いてみました。突然地域特有の苗字を指摘してフォロワーを怖がらせましょう!
— きょくにゃん🐟苗字系Vtuberのパイオニア (@ky2g) August 5, 2025
「君この地域の出身なの?じゃあ〇〇って苗字の人知り合いにいるよね」と聞くとかなり高い割合で怖がってくれますよ。 pic.twitter.com/xXcWBxUPTB
各地方、各都道府県に存在する“地域特有の苗字”をご紹介
北海道…荒関、帰山、瘧師、近江谷など
「北海道は入植者の苗字が多いので北海道だけで多い苗字というのが少ない」(きょくにゃんさん)とのことです。
・東北地方
青森県…小田桐、蝦名、苫米地、一戸など
秋田県…虻川、石郷岡、草彅、越後谷など
・関東・中部・関西地方
栃木県…手塚、阿久津、宇梶、五月女など
茨城県…倉持、小松崎、砂押、塙、圷など
・中国・四国・九州・沖縄地方
鳥取県…林原、保木本、影井、石破など
徳島県…板東、川人、天羽、犬伏など
大分県…衛藤、釘宮、首藤、阿南など
沖縄県…比嘉、島袋、知念、仲宗根など
自分にとっては馴染み深い苗字でも、全国的には実はマイナーな苗字だった……。きょくにゃんさん作成の日本地図を見て、そんな事実に気付かされた人も多いのではないでしょうか?
この日本地図の精度は信用できるのか?
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