続いてはある男性のケースです。結婚相談所で婚活中の守さん(仮名・39歳)は、同い年の美和さん(仮名)とお見合いすることになりました。
守さんは東京の練馬区在住で、美和さんは神奈川の川崎市在住です。結婚相談所では基本的に、お見合いを申し込まれた側に場所の決定権があります。このお見合いでは守さんが申し込みをしたので、美和さん側に主導権がありました。

こうした場合によく選ばれるのは、渋谷や新宿といったお互いの中間地点であるターミナル駅付近です。ところが美和さんが指定したのは川崎市の駅である新百合ヶ丘でした。守さんの家からは1時間以上かかります。場所を知った時に「なんで?」と一瞬思ったそうですが、何か事情があるのかもしれないし、仕方がないのではるばる新百合ヶ丘まで出かけることに。
実際に会った美和さんは、写真で見た印象より年上に見えたそうです。さらに、何を話しかけてもネガティブな方に会話の流れを持っていきます。
守さんが「今日は会ってくださってありがとうございます。天気も良くてよい日ですね」と言えば、「そうですね。でも暑いし、日焼けしそう」と返されます。遠くまではるばる来ているのに。
「素敵なお店ですね」と言えば「そうですか。この辺これぐらいしかないんですよ」、「美和さんのご趣味は映画なんですね。何か最近観てよかったものはありますか?」と聞けば「いや、なにか書かなきゃいけないから映画にしただけで、映画は何年も観ていません」と返ってくるのです。
せめて同じように相手側にも質問し返せば会話のキャッチボールが成立するのに、それすらするつもりはなさそうでした。