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教育過熱の街・たまプラーザで見えた“疲れ切った子どもたちの実情”。「居場所」開く女性が明かしたのは

再開発が進むことの功罪

『ぷらに』は私設ではあるが、仕事場の一室を開放しているため、子どもたちからお金を取らずに運営を続けられているという。青柳さん自身が月5万円まで私金を出し、これまでの利用者や有志から寄贈された本や漫画を集めている。
ぷらに

通ううちに、おのずと“その子の定位置”が決まってくるのだとか

 今後は、引き続き『ぷらに』の運営を続けつつも、「いずれは元利用者でやる気ある若者にバトンを渡していきたい」と話す青柳さん。行政ではなく民間で、かつ寄贈で成り立つ場所であるからこそ、枠組みに縛られない開放的なコミュニティを育んでいきたいと明かす。  青柳さんの話を聞くと、たまプラーザの街並みも変わって見える。表向きは百貨店や飲食チェーン、病院や教育施設などが揃い、生活環境はかなり整っている。また公園などの遊び場や、ケヤキ並木の街路樹などの緑も多く、開放的な雰囲気を感じられる。  その一方で、子どもたちが息をつける場所は徐々に失われている。塾が大々的に掲げる合格実績を記した看板を見ると、そう思わざるを得ない。たまプラーザの一角に佇む『ぷらに』は、再開発に成功した都市の“見えない課題”を映し出しているように思えた。 <取材・文/佐藤隼秀>
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