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途中離脱はもったいない!三谷幸喜『もしがく』は菅田将暉の“揺れる演技”で大化けの予感

 菅田将暉が主演を務め、脚本・三谷幸喜の半自伝的青春群像劇である『もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう』(以下、もしがく/フジテレビ系)の放送がスタートした。  本作には菅田のほか、二階堂ふみ、神木隆之介、浜辺美波、菊地凛子、市原隼人…と挙げればキリがないほど主演級の豪華俳優陣が集結している。

離脱者の多さが目立つが…もったいない!

(画像:「もしもこの世が舞台なら、 楽屋はどこにあるのだろう」フジテレビ公式サイトより)

(画像:「もしもこの世が舞台なら、 楽屋はどこにあるのだろう」フジテレビ公式サイトより)

 ただ、第1話では登場人物も場面転換も多く、「ごちゃごちゃしてよく分からない」と、視聴を途中離脱してしまった視聴者も続出。初回の平均世帯視聴率(ビデオリサーチ調べ、関東地区)は5.4%に留まり、第2話はそこからさらに1%ダウンと、初回途中離脱の多さが反映されてしまった。  だが、このドラマの初回を最後まで観ずに途中で離脱してしまうのはもったいない。  今作は菅田演じる劇団演出家・久部三成が、横暴な性格が災いして自身が立ち上げた劇団から追い出される場面から始まる。路頭に迷った久部はわめき散らしながら辺りを彷徨うため、少しうるさく感じられた。  しかし、このドラマは第1話の最後の5分と第2話で菅田の持ち味が発揮され始める。

理性と感情、善と悪。菅田将暉は一つの型に収まらない

 そもそも、菅田将暉という役者の魅力は、一つの型に収められない。理性と感情、善と悪、闇と光、静と動…。  そうした相反する2つの要素の狭間を、繊細に、揺らぎながら自在に行き来する。それが菅田が人々の心を掴んで離さない唯一無二の魅力だ。
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見違えるように生き生きと変化していく
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