――この映画、いろいろなところに爆弾を投げ込みそうですね。
浜野:今の底が抜けたような日本に、いつまでも変わらない男社会に、若い世代の特に女性たちの生き方に、そして日本映画界のあり様に、この映画がすこしでも起爆剤になってくれればうれしいですね。
菜葉菜:私はとにかく、金子文子という実在の人物がいたことを知ってもらいたいです。そして彼女の生き方を通して、自分を見つめ直すきっかけになれば、と。私自身もそうでしたから。
浜野:私の監督人生の集大成とも言える作品です。一人でも多くの人に観ていただければうれしいですね。
========
そして2月28日、渋谷ユーロスペースで映画が公開された。1回目も2回目も満席となり、2回目上映後に舞台挨拶がおこなわれた。

菜葉菜さんの挨拶を頼もしそうに見つめる浜野監督
舞台挨拶では各役どころの話や、浜野監督の印象が語られた。60年近いつきあいの白川和子さんは、若い頃の浜野監督のエピソードを披露、「佐知の映画ならいつでも駆けつける」と語った。
浜野監督は「みなさんも今日からは、“心に文子”を合い言葉にがんばって生きていきましょう」と挨拶、会場が盛り上がった。

左から咲耶、三浦誠己、菜葉菜、浜野佐知監督、小林且弥、白川和子(敬称略)
<取材・文&人物写真/亀山早苗>