Entertainment
Lifestyle

「AI要約で本を読むように…」「なんとも無味乾燥」45歳・元テレ朝アナが考えるAI時代の「読書の価値」

スタートアップ転職後のビジネス書との出会い

大木優紀さん もともと小説が好きだったんですが、4年前にスタートアップ企業である「令和トラベル」に転職をして、それまであまり読んでこなかった「ビジネス書」を読むようになりました。  同僚たちが名著を読んで情報交換をしているのに刺激を受けたり、研修の課題図書にも指定されることがあって、読書習慣が変化していきました。  ビジネス書からの学びも多く、読書の新しいカルチャーを発見することになりました。  そこから派生して、スタートアップ界隈にあるnoteで一般の方が発信する文章も読むようになりました。noteはブログ系の記事も多いのですが、ビジネス界隈ではティップス(業務改善や生産性向上に役立つ実践的なノウハウや知見のこと)が共有されていて、さまざまな経験を学ぶいいきっかけとなり、私自身も書くようになっていきました。

「これでいいの?」AIの普及と読書体験の変化

 4年ほど前から、ビジネス書やnoteも読むようになり、そこから2、3年ほどはとてもいい時間だったと思います。新しい考え方に出会ったり、誰かの仕事の工夫を知ったり。文章を通して、人の思考を覗かせてもらっているような感覚がありました。  しかし、ここ半年くらいAIがものすごいスピードで普及して、読書体験が変わってきました。ビジネスtipsの文章を読んでいても、本当に著者の中から生まれてきている文章かな? と思うことが増え、正直なところ、AI出力っぽい文章が多くなっている気がしています。  もちろん、書いている方が持っている知見やティップスは知りたい。だから私自身も、AIに要約してもらって、必要な要素だけを受け取るようになりました。  著者はAIを使って書き、読者はAIを使って読む。  人と人のあいだで言葉を交わしているというより、AIを介して情報を受け渡している。なんだかふと、無味乾燥なことをしているような感じがして……(笑)。  例えるなら、美味しいフルコースの食事を楽しむ代わりに、必要な栄養素をビタミン剤で摂取しているような感覚です。  本来、読書というのは、その文章の空気やリズムも含めて味わうものだったはず。それなのに今は、そこから“必要な情報”という栄養素だけを取り出して、効率よく摂取している。  そんな読み方に、いつの間にか変わってきてしまってきている。最近、そんなことを感じています。みなさんはどうでしょうか?
次のページ 
AIでは味わえない読書の本当の価値
1
2
3
Cxense Recommend widget
あなたにおすすめ