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全身に入れ墨びっしり…美しき35歳俳優が、ネトフリで“狂気の変貌”。「オス感足りない」は誤解だった

 4月2日からNetflixで配信が開始された、真鍋昌平氏の同名漫画が原作のドラマシリーズ『九条の大罪』。SNSでは本作の視聴報告が相次ぎ、話題を集めている。本作は、厄介でグレーな案件ばかりを引き受ける弁護士・九条間人(柳楽優弥)と、彼のもとで働くエリート弁護士・烏丸真司(松村北斗)が織りなすリーガルドラマだ。
Netflixシリーズ『九条の大罪』

Netflixシリーズ『九条の大罪』(以下同じ)

 バイオレンスかつセンシティブなシーンが多く、地上波ドラマではなかなか味わえない刺激的な内容が視聴者を引き付けている。ただ、ストーリーや描き方だけではなく、役者陣の演技が本作のクオリティを押し上げている点も大きい。本作で特に輝きを放っていた3人の役者をまとめたい。 ※以下ネタバレを含みます。

刺青びっしりの町田啓太、オス感不足は杞憂だった

 まず、半グレグループ「天明會」のリーダー・壬生憲剛を演じた町田啓太を挙げたい。原作で壬生は全身にびっしりと刺青を入れ、鍛え上げられたゴリゴリの身体を持つ、“男性ホルモン”を具現化したようなビジュアルをしている。美形でスラっとした町田が演じるには、やや“オス感”が不足しているのではないかと不安だったが、それは杞憂だった。 Netflixシリーズ『九条の大罪』 町田が演じる壬生からは、威圧感やオーラがしっかりと表現されている。それでいて、近づきがたい黒々とした雰囲気でありながらも、その黒さの中には淡い光が差し込んでいるようで、つい惹きつけられる不思議な魅力を放っている。  介護事業を潰され、壬生に激しい憎悪を抱きながらも、壬生から“評価”され心が揺らいだ菅原遼馬(後藤剛範)の気持ちはよくわかる。言葉遣いや表情から、町田が壬生の持つカリスマ性を醸し出せているからこそ、登場人物だけでなく視聴者も目で追いたくなるのだろう。

半グレのリーダーが、命の重さを語る理由

 常にオラオラしてはいないところも壬生の魅力と言える。第5話で、飼い主が見つからず一時的に預かっていた犬・ブラックサンダーを、九条が飼うことに。それを壬生に伝えた際、彼は一瞬感情が大きく揺らぐも、深呼吸して冷静さを取り戻す。そして、「犬を飼うということは、『命を預かる』ということと同じなんですよ」「毎日の散歩、ウンチ、オシッコのしつけ。甘噛みだってするし、ブラッシングや歯磨きなど、やることはいっぱいあるんですから」と語る。 Netflixシリーズ『九条の大罪』 これまで人を拷問し、時には命を奪うことも厭わなかった壬生だったが、まるで「犬を飼いたい」と駄々をこねる子どもをいさめる母親のようだ。  これだけ壬生が“らしくなくなる”のには理由があった。壬生はかつて伏見組の若頭・京極清志(ムロツヨシ)に、自身の命と引き換えに愛犬・おもちを殺すよう命じられた過去を持つ。母を亡くした後、唯一の家族となったおもちを失った経験があるからこそ、九条に命を預かることの難しさを問うたのだ。  また、第6話で九条とブラックサンダーが河川敷で遊んでいる様子を見守る壬生が、「そよ風が頬を通り抜けると、すごく気持ち良さそうで、その顔をあと何回見られるかなと思いながら散歩していました」「おもちの体に鼻をこすりつけて深呼吸すると、何とも言えない香ばしい香りがして落ち着いた」と、おもちとの思い出を振り返る。その時の優しくも儚げな表情には、恐らくドラマの中で唯一の人間らしさを感じた。  ただただイキっているだけではない。強さと非情さ、さらには切なさを胸の奥底にしまっている壬生憲剛。その魅力を町田は見事に表現していた。Netflixの『10DANCE』や『グラスハート』では壬生とは全く異なる役どころを演じ切っていた町田だが、『九条の大罪』でもその対応力の高さを見せていた。
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いつかボスキャラを演じてほしい、存在感抜群の俳優は
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