――現在4歳になる息子さんの育児で苦労していることは何ですか?
真船佳奈(以下、真船):4歳になって、できることも増えてきたのでだいぶラクにはなってきました。ただご飯食べながら遊んでしまって、1時間くらいかかることもあります。「美味しくて踊っちゃう!」って言って踊り出して食卓に戻ってこないこともあって(笑)。タイマーをかけて「あと15分だけ集中して食べよう」と声をかけたりもするんですが、なかなかうまくいかないですね。
以前は「もう知らないよ」と言うと「わーママごめんなさい」みたいな感じだったんですけど、もう慣れたもので「ママがこうだから、こういう気持ちになっちゃったんだ」とか言い返してくるようになって、もう完全に言い合いです(笑)。こっちが言い聞かせればいいタームは終わったと感じています。
――そんな忙しい中、テレ東の仕事と漫画家の仕事の両立は大変じゃないですか?
真船:フレックス制でフルタイムぎりぎりくらいのペースで働いてますが、外部の手を借りないとなかなか漫画は描けません。今はベビーシッターさん(東京都の補助制度を利用)を、漫画の仕事の時だけお願いしています。保育園のお迎えから寝かしつけまでの3時間を週に1回お願いしていて、その日は、会社から直接カフェにこもって漫画を書くという流れです。
さらに月に2~3回は母にも来てもらっているので、漫画を書けるのは多い時で週2回ぐらい。出版社さんには、兼業漫画家であることを理解していただいているので、書籍は1年に1冊ぐらいのペースで出せたらいいなと思っています。

『さよなら!行き当たりばったり人生! お金管理も家事も全部ニガテな主婦の生まれ変わり奮闘記』(KADOKAWA)
――今回の新刊でも昭和ネタが数多く入ってましたが、どこから影響を受けているのですか?
真船:実家にあった昔の少女漫画マンガとかですかね。ギャグは1ページに1個は入れたいと思っていて、清書する段階で連想ゲームみたいにどんどん小ネタを足していきます。そのネタがニッチであればあるほどギャグがハマった時の嬉しさは大きいですね。わかる人はわかってくれると思います。
――そもそも漫画家になったきっかけは何だったんですか?
真船:番組制作でよく挿絵が必要になるのですが、その発注のやりとりに時間がかかることも多く、「自分で描けたらいいな」と思いAD時代にペンタブレットを買いました。そのペンタブレットには漫画機能がついていたので、甥っ子のマンガを書いて遊んでいたら、当時まだテレ東にいた佐久間宣行さんが、それを見てほめてくれたんです。
「ADの漫画ないの~?」と言われてメモに書いていたものを見せたら、その日のうちにSNSに投稿されました。するとすぐに出版社から声がかかり、漫画の仕事につながりました。
――そこから漫画を描き始めたんですか?
真船:実は「出版しましょう」って決まってから、初めて世界堂(※画材の文具店)に道具を見に行ったんです(笑)。漫画の描き方もよくわからなかったので友人たちに「誰か漫画を描いている人いませんかー?」と呼びかけ、1人だけ見つけ、その人にペンの持ち方からデジタルスクリーントーンの貼り方まで教えてもらい描き始めることができました。
1冊目の『オンエアできない!』の時は、ペン入れを手書きでやって会社のコピー機でこっそりスキャンしてデジタル化して、何とか書籍化することになります。