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BABYMETAL、新アルバムの玄人芸と、少女たちのラッキー

 「ヘビメタとアイドルの融合」をうたい文句に結成されたBABYMETAL(ベビーメタル)。その人気は海外にも及んでいるとのこと。各国のメタラーが熱狂している姿を、NHKのドキュメンタリーで見た人もいるのではないでしょうか。

ギター専門誌『ヤングギター』2016年5月号の表紙にも登場

 そんな中、満を持してリリースされたセカンドアルバム『METAL RESISTANCE』(2016年4月1日発売)。発売に合わせて、雑誌の表紙や情報番組への出演など、全方位でメディア展開が繰り広げられています。

※【BABYMETAL】
アイドルグループ「さくら学院」内ユニットとして2010年に結成される(現在は独立プロジェクト)。2014年、世界ツアーを行って欧米でも話題を呼び、2016年4月から3度目の世界ツアーをスタート。メンバーは現在16歳2人と18歳。

METAL RESISTANCE

『METAL RESISTANCE』(通常盤)トイズファクトリー

『METAL RESISTANCE』の玄人芸



 さて肝心のサウンドですが、前作と同様に見事な玄人芸が光っています。アルバムに先駆けてPVが公開された「KARATE」は、メタルコアをモチーフとしながらも、決してそれだけで突っ走らずに、マイナーコードへ落ちていくJポップ的な泣きのサビが割り込んできて、ユーモラスな違和感を生んでいる。

⇒【YouTube】BABYMETAL – KARATE (OFFICIAL) http://youtu.be/GvD3CHA48pA

 加えて、「ギミチョコ」の作曲を手掛けた上田剛士による「あわだまフィーバー」が、またしても素晴らしい。演奏やアレンジが違っても、同じように魅力的であり続ける強さがあるのですね。少しテンポを落としてルーズなアレンジにすれば、木村カエラあたりが歌ってもハマりそうなポップさ。

“うた”が、言葉の綾を音楽と結び付けて調子を整えるものだとすると、<バッ バッ バブルガム>と声に出す気持ちよさとおかしみこそ、本作のハイライトと言えるかもしれません。

⇒【YouTube】BABYMETAL – Road of Resistance – Live in Japan (OFFICIAL) http://youtu.be/zTEYUFgLveY

BABYMETALの肝は、SU-METAL=中元すず香の声



 そのうえで、忘れてはならないのが、SU-METAL(中元すず香)。彼女の歌がしっかりしてこそ、ソングライティングの遊びも活きてくるというもの。高音でも耳障りにならず、よく伸びるハンドベルのように柔らかく響く声は、紛れもなくギフトです。

 音を正確にとらえ、ヘヴィなリフと対照的に軽やかな歯切れよさを感じさせるボーカルは、それ自体がリズムセクションの役割を果たしているかのよう。たしかに色々な元ネタ探しも面白いのですが、そうした意匠を取り去ってもなお、ベビーメタルの音楽には独特で興味深い点があるのですね。

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中元すず香が、ただの“歌ウマ”で終わらなかった理由

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METAL RESISTANCE

ファースト・アルバム『BABYMETAL』から2年、ついに待望のスタジオ・アルバムが完成。国内盤初CD化となるアンセム「Road of Resistance」を始め、すでにライヴでお馴染みの「あわだまフィーバー」など、ファン待望の楽曲の数々が収録。(C)RS




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