事実、生放送『グッディ!』でのさつきは、少し斜に腰かけながら落ち着いた声のトーンで語る、知的に成熟した女性そのものでした。
鬼神のような面構えで生活保護費の不正受給問題をまくしたてたり、♪尖閣は 日本の領土です~♪と摩訶不思議なピアノの弾き語りを聞かせたりするさつきは、もはや過去のもの。舛添要一を冷静に分析し、理路整然と語る姿に、初めて政治家らしい器の大きさを感じたのです。
生活保護費や尖閣問題では、党内のライバル議員を出し抜こうと必死だったのでしょう。
しかし、
こと元夫・舛添要一については、さつきただ一人がエキスパートである。さつき以上に舛添氏を正確に語れる論客などいない。
そうした安心感が、彼女を輝かせたのかもしれません。
図らずも明らかになった片山さつきの女性としての魅力。それを引き出したのが、憎たらしいかつてのパートナーであるところに、男女の仲の奥深いミステリーを感じるのでした。
<TEXT/沢渡風太>