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『ゆとりですがなにか』『世界一難しい恋』は春ドラマの2強。脚本がスゴかった!

春ドラマを勝手に表彰!ドラマストーリー賞編】

 2016年春ドラマはものすごくカラフルだった。あくまでも個人的意見だけど、ドラマはたいがいが「あー、この人が出てきたってことは……まあこうなるよね」と出演者のフォーメーションで展開が分かってしまう。

「仕事でドラマの見過ぎでは」と言われればそれまでだが、やっぱり変化球が欲しくなる。それが今クールのドラマにははっきり見えていて、気持ちよく色鮮やかだった。そんなストーリーが面白かったと素直に感じる2作品を、芸能ライターでドラマファン歴20年のスナイパー小林がご紹介。賞は差し上げますが賞状、賞品はございません。

社会問題をまるっとゆるっと濃縮



ドラマストーリー賞:日本テレビ『ゆとりですがなにか』(主演:岡田将生)

ゆとりですがなにか

『ゆとりですがなにか』公式サイトより http://www.ntv.co.jp/yutori/

 よく聞くキーワードながら、これまで物語として描かれてこなかった“ゆとり世代”を宮藤官九郎が映像化。笑いだけではなく、ブラック企業や土下座を強要する“ゆとりモンスター”など、社会問題もストーリーにはあった。何かと規制の多い時代に、脚本にしていいものか? どうなのか? というギリギリのラインに食い込むのはさすがだ。

 サラリーマンの坂間正和(岡田将生)、小学校教師で童貞の山路一豊(松坂桃李)、そして妻子持ちで風俗業、浪人生、植木屋とコロコロ正体が変わる道上まりぶ(柳楽優弥)。これら主演の3人に加え、坂間の彼女兼ヒロイン役に、テレビドラマで見かけるのは珍しい安藤サクラが出演。キャリアウーマンが抱える彼氏への本音を吐露する姿は可愛かったな……。

 こうやって中身を並べると、ずいぶんこってりとした印象だ。でも実際はこのバラバラすぎるテーマと個性的すぎる役たちがすんなりと1時間に収まっている消化吸収に長けたストーリー展開。日曜22時半のまったりとした時間を楽しませてくれたことに感謝して、賞を進呈。

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『世界一難しい恋』でラブコメの楽しさに改めて開眼

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