学歴は本当に必要?学歴アリとナシの二人が徹底討論【ちきりん×ウメハラ】
カリスマ社会派ブロガー「ちきりん」と、プロ格闘ゲーマー「ウメハラ」の対談集という異色の新書が発行されました。『悩みどころと逃げどころ』(小学館新書)です。 ※文中、敬称略。
ちきりんは、証券会社勤務、米国留学、外資系企業勤務を経て、現在は日本屈指のアクセス数・読者数を誇る「Chikirin の日記」を運営する文筆家。ウメハラは、14歳で格闘ゲームで国内最強になり、17歳では世界大会に優勝。2010年に米国企業と契約を結び、日本人初のプロゲーマーとなりました。
本書は、経歴も、立場も考え方もまったく異なる2人が「いい人生の探し方」を語り、まとめたものです。「結果が大事」というちきりんに対し「結果よりプロセス」というウメハラなど、ことごとく意見の対立する2人。この書籍の出版記念イベントが7月31日に開催されました。そこでも改めて議論されたのが、学校や学歴についてです。
いわゆる「高学歴」のちきりんは「学校なんて行く意味はない」と言います。一方で高卒のウメハラは「大ありですよ!」と譲りません。
ウメハラは、いったんゲームの世界を離れ、仕事を始めたことがあるそうです。そこでは「学歴がないこと」に対する差別を強く感じたといいます。アルバイト先のレジでお金がなくなれば、自分が真っ先に疑われる。
ウメハラ曰く、「いつ差別が来るかと思うと、いつでもピリピリしてくる。そう思っているときに99人は差別をしなくても、1回されれば『やっぱり』と思うんです。人は期待されるどころか差別を受けると、どんどん働きぶりが悪くなっていきます」と言います。
それに対してちきりんは次のように言います。
「私も、すべてを持っているわけじゃないから、弱い人の気持ちはよく分かります。学生時代にバイトをしていたお店では、すごい可愛い子がいたんですよ。お客さんはそっちばっかりに行くわけで、当然、可愛いからだって分かる。でも可愛い子はその差をわかってなかったと思います。
一方で、そこの社員は女性に対してひどく叱ることが多くて『お前あたま悪すぎだろ!』とか言うんです。私はなんにも傷つかないし、むしろ『そう言われても当たり前のことをした』くらいに思っていました。でも私と同い年で3浪中の浪人生がいたのね、彼女はその言葉に傷ついた可能性はありますね」