――将也はその後、孤独になります。松岡さんが孤独に襲われたとき、どのように乗り越えようとしますか?
映画『聲の形』より
松岡:孤独な役をやっている時は何故か一人でいることが苦ではなくなるんです。いいことではないんですけど。終わるまでは友達とも会わないし、会えないし、母親ともそんなに会いたくないくらい。切羽詰れば詰まるほど、ひとりになりたくなるので、そんなときはとことん役に向き合って、時の流れに逆らわず、シーンが終わるか役が終わるまで待ちます。
――本作では友情も大きな軸になっていますが、松岡さんは恋にしろ、友情にしろ、こういう人に惹かれがちというタイプはありますか?
松岡:自分と似ている人は仲良くなりがちだと思いますね。特に子役時代から知っていてほぼ同期の友達の伊藤沙莉(さいり)とは、役に対する考え方とかアプローチの仕方がすごく似てるんです。彼女とは、おばあちゃんになっても一緒に俳優をやっていきたいです。ただ、本作に関しては、個人的には単に友情という言葉だけでは表せないものを感じました。
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映画『聲の形』より
――もがいている人たちの物語であって、単純な友情物語ではない?
松岡:そうですね。自分自身と向き合うタイミングをくれる作品だと思います。人って生きていくうえで、どうしても苦い思い出みたいなものってあると思うんです。それを少し和らげてくれるような作品だと思います。