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全身整形までしたのに「彼氏はいらない」。不思議な“美容マニア”

 みなさんは恋愛より楽しいことってありますか? やっぱり彼氏がいないとサビしいでしょうか?  9月に発表された国立社会保障・人口問題研究所の調査(※)で、18~34歳の独身男女のうち<交際相手なし>が男性69%、女性59%と、過去最高を記録しています。  いまや普通になった<彼・彼女がいない>独身は、どんな人で、なぜいないのか、その恋愛歴や結婚観は?といったことを取材してみました。

整形で手に入れた自信とモテ人生

ヘルタースケルター

映画「ヘルタースケルター」沢尻エリカが演じるトップスター・りりこ。彼女の美貌は全身整形。やがて手術の後遺症が身体を蝕み始め…。(Happinetより発売)

 くっきりとした二重に鼻筋の通った高めの鼻が印象的なショウコさん(仮名・34歳)は、雑踏の中でもひときわ目を引く整った顔立ち。ゆるく巻いたロングヘアが柔らかな印象を与え、大人の女性らしい美しさを湛えています。 「昔から美容に興味がありました。自分の顔に自信が持てなくて、どうすれば可愛くなれるかいろいろ試していたんです」  はじめて化粧をしたのは中学2年生のとき。そこからメイクにのめり込み、美容の専門学校を経て化粧品メーカーに就職します。メイク術を身につけ、「少しずつ自信を持てるようになった」というショウコさんですが、同時に、化粧だけで美しくなることに限界を感じるように。 「どんなに盛ったって骨格的な悩みは解消されません。それどころか、メイクでかわいくなるほどに鼻の低さと張り出したエラが気になるようになって、美容整形を決意したんです」  とはいえ、給料の大半は美容代に消えて貯金はなし。そこで、美容整形外科へ転職し、社割で自分の顔にメスを入れました。 「長年のコンプレックスが次々と解消されて自信がつきました。同時に男性から声をかけられることも増えて、一気にモテ人生が始まったんです」

そばにいてほしいのは「私をキレイと褒めてくれる男」

全身整形 男性とは無縁だった学生時代。化粧を覚えてから恋人はできたものの、「化粧を落とすと別人だと思われるのが怖くて、深い関係になる前に別れを切り出しました」とショウコさんは言います。 「顔と一緒にカラダもいろいろいじったので、もう怖いモノなし(笑)。飲み屋で声をかけてきた男性とホテルへ行って、どのくらい認められるか試してみたんです。そうしたら思っていた以上に褒め称えてくれたもんだから、嬉しくなっちゃって」  それからは出会いや交流の場へ頻繁に顔を出したショウコさん。口説き落とそうと必死な男性の姿が特にお気に入りだそうで、「おとせそうでおとせないスタンスをキープしています」とのこと。  そんなショウコさんも、ついに好みの男性と出会い恋人関係へ。幸せいっぱいの交際でしたが、日を重ねるごとに違和感を覚えるようになったそう。 「はじめこそ『きれい』『かわいい』と言ってくれましたが、半年も経つと見慣れるのか、そぶりすら示さなくなったんですよね」  次第にショウコさんは不満を募らせ、1年足らずで破局します。その後も何人かの男性と交際しましたが、どんな相手でも結局は同じパターンで別れを繰り返すことに。 「そのとき気づいたんですよ。恋愛を楽しむ相手より、私をキレイと認めてくれる男性が欲しいんだって。男性って手に入れるまでが楽しいっていうでしょ? 私はその過程で追われているのが好きなんだと思います」
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恋愛よりも、キレイを維持してもてはやされる方が幸せ
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