セックスが日常にある特定の人たち(僕のような職業の人たち)を除いて、ほとんどの人にとってセックスは非日常です。セックスをするには、
日常から非日常への架け橋、オンとオフの切り替えのスイッチが必要なのですが、見えない人にはそれが見つからないのです。
これ、日本人に多く見られる傾向だと思います。
日本人は日常生活において、セックスを予感させる行為や会話を恥ずかしがり、ほとんどしません。たとえば夫婦で仕事のこと、家族のこと、お金のこと、そういった社会的なことに関する会話は当然しますよね。でも、そればかりだとセックスは始まりません。現実的な話をして一段落したところで、「よし、じゃあセックス始めるか」とはなりません。セックスを生み出すには、
セックスを始める前の伏線や種まきが重要なのです。
アメリカの有名なセックスセラピストは、
「発射が終わった瞬間から次のセックスの前戯が始まっている」と言っていました。セックスはベットの上だけで行われるのではなく、日常生活にその予感を散りばめることで、セックスが始まりやすく、生まれやすくなるのです。
セックス難民の方へのこのアドバイスは、きっかけがつかめなくてセックスレスになっている方達にも役に立ちそうです。社会生活とセックスの断絶で悩んでいる方は、その間にかける橋が見つからなくなっているので、セックスにつながる種を社会生活の中で蒔いてください。
そこから出たセックスの芽は、1つ1つは役に立たなそうですが、それらが束となり積み重なった時、日常と非日常、普段の生活とセックス、その間を自由に行ったり来たりできる架け橋となってくれることでしょう。
どうか照れずに、日常的にキスをし抱きしめ、好きだと言い、性的な部分に軽いタッチをしてみたりしてください。あっ、ただし、パン作りの途中にそういったことをしようとすると、小麦粉が散らばって後片付けが大変なので止めといた方がいいかもしれません。これを、あのパン作りが趣味の男性に言い忘れてしまっていて、美味しいパンを食べるたびに思い出し、心配になります。
パンとセックス。そこが繋がるか繋がらないかは、最後はあなたのやる気と行動力次第なんです。
森林原人さん
<TEXT/森林原人>
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