「恋人・夫婦仲相談所」所長の二松まゆみ氏は「育児・教育については、妻に任せきりという男性が依然多く、不満がたまるのは自然なこと。任せきりなのに『小学校のうちはガツガツ勉強させなくてもいいんじゃないか』なんてのんきなことを夫に言われると『何にもわかってない!』となりますよね」と分析。
一方で精神科医の春日武彦氏は「自分ができなかったことを子供を通して叶えたいと、子供を自己実現の道具にする母親は結構多い。それを夫が許容できるかどうかで、夫婦関係を続けられるかが決まってくるでしょうね」と話す。
夫側2位の「
セックスレス」は「拒否されたことを『コケにされた』と考える男性が多いから。女性は『子育てで忙しいし仕方ない』などと、割り切る力に長けているように思えます」と『結婚を後悔しない50のリスト』著者の大塚寿氏が指摘する。
ただ、
離婚にまで進展するのは、1位の金銭問題がからんだときが多いようで、結局、結婚生活を左右するのはカネなのだともいえる。
「教育問題なら、そんなお金なんてないのに妻が子供を私立の小学校に入れたがるとか。モラハラも夫が嫁に『働いてないくせに』、嫁が夫に『こんな稼ぎじゃ暮らせない』といった収入に付随した発言は非常に多いです」(二松氏)
「不満があっても、経済的な理由で離婚を我慢している女性は、転職で夫の収入が極端に下がったり、内緒の借金が発覚したりといった瞬間、見限るのも早い」(大塚氏)
“金の切れ目が縁の切れ目”という昔からの慣用句は、どうやら現代でも通用するようだ。
思い当たるフシのあった方は、この機会に夫婦関係について振り返ってみるのもよいかもしれない。
【二松まゆみ氏】
「恋人・夫婦仲相談所」所長。1万3000人の会員のデータベースを基に夫婦仲の改善を研究。著書に『夫とは、したくない。』(ブックマン社)
【春日武彦氏】
精神科医。医療法人社団成仁病院顧問。現代人の日常に潜む精神病理についての平明な解説に定評があり、著書に『待つ力』(扶桑社)ほか多数。
【大塚 寿氏】
リクルートを経てMBAを取得。婚活プロデュースを手掛けた経験を生かし『ビジネスパーソンのための 結婚を後悔しない50のリスト』(ダイヤモンド社)刊行。
<アンケート協力/エコンテ>
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