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育児、家事に疲れ…壊れた夫婦仲を立て直すには、何から始めればいい?

3)時には甘えさせる

おおた「そして最後にあげるコツは、甘えさせる、ということです。これは精神的にも肉体的にもです。  女性はストレスがたまると、ママ友とおしゃべりしたりして発散するのが上手です。でも男は、そういうコミュニケーションが苦手で、煮詰まると逃げ場がなくなってしまうんです」 育児――たしかにパパ友とか、パパの集まりが活発に行われているイメージはありません。 おおた「そう。『パパ会』とかいってイクメン同士集まっても、先輩と後輩のような縦の序列ができあがってしまう。男は横の関係づくりが苦手なんです。  ですから、夫は妻が味方じゃなくなった瞬間に孤立してしまうのです。だれにも相談できないしグチれない。ゼロから自分で模索するしかなくなってしまうのです」 ――たしかに、それはつらいですね。 おおた「ですので夫が孤立しないためにも、時には夫のグチを聞いてあげたり、ゆっくりスキンシップをとったりして、精神的にも肉体的にも夫を甘やかしてあげてほしいです」

ちょっとしたスキンシップが効く

――スキンシップ! これは、なかなかハードルが高いです。 おおた「ちょっとしたことでいいんです。例えば料理している妻の横を通るときに、夫が妻の肩をちょっと触ったり、冷蔵庫のものをとりにいくときに夫に軽く触れてみたり」 ――え~(笑)。 おおた「いやいや、本当に。はじめは『またまた~』なんて笑っちゃいますけど、これが意外に大事なんです。触れることで『あなたのことを認知していますよ』というメッセージになりますからね。  そして、僕に相談してきたパパたちにいつも言うのは、『奥さんをゼロから口説くくらいのつもりで、焦らないこと』と」 ――ゼロから! おおた「付き合い始めた頃は、たとえばデートで映画に行って、いつ手を握るか…とドキドキしたもんでしょ? だったら、夫婦でたまにはDVDでも見て、ドキドキしながら手を握るところからやり直したほうがいい、と」 手つなぎ――それをされたら確かにうれしいかも。 おおた「できることから少しずつ、スキンシップも増やしていく。相手を自然に受け入れられるようになることが大切です」 ――明日から少しずつ始めてみます。脱パワハラ嫁ですね…。 =========  育児を頑張れば頑張るほど追い詰められていく夫婦たち。追い詰められる原因は育児の難しさだけではないと知りました。子供にとっての親である前に、夫婦として機能をしているのか…そこから見直す必要があるともいえます。 【おおたとしまさ氏プロフィール】 1973年生まれ。現在14歳、11歳の2児の父。育児・教育ジャーナリスト、心理カウンセラーとして活動。著書は『ルポ父親たちの葛藤 仕事と家庭の両立は夢なのか』『なぜ、東大生の3人に1人が公文式なのか?』など多数 <TEXT/瀧戸詠未>
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なぜ、東大生の3人に1人が公文式なのか?

東大生の3人に1人は公文式に通っていたという調査結果がある。著者がかつて行なったインタビューでは、偏差値最高峰の東大医学部生の3人に2人が公文式の出身だった。これは何を意味するのか?これまで斬新な視点から数々の学校や塾を論じてきた教育ジャーナリストが、本書では公文式に焦点を当て、「なぜ学力が伸びるのか?」「どんどん進む子とやめてしまう子の違いは何か?」に切り込んだ。

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