
「敏感肌を自称する客が結構いるんですけど、そういう人は大体サンプル魔ですね。
『私の肌すっごくセンシティブなんです~。いきなり買うのはハードルが高いから、いろんなサンプルを使ってみたくて~』という文脈です。
敏感肌のわりに態度は堂々としてて、思わず『お前は健康だよ』って言いたくなります」(Aさん)
ちなみにAさんいわく、本当にサンプルが欲しければ、「この商品のサンプルありますか?」と聞くだけでOKだそうです。余計な前置きは入れないほうがスマートなので、ぜひお試しください。

「北川景子ちゃんが雑誌で付けてたものなど、女優さんと同じものをつけたがる客。実際に試してみるとほとんどの確率で、思ってたのと違うという結果になります。
それはまぁいいんですが、たまに納得してくれない客がいるので面倒くさいです。『本当にこれですか!?』ってキレられても、それですとしか言いようがありません。顔のパーツや肌の色で、化粧品の色味が変わるということを理解してほしいです」(Aさん)
美容部員に詰め寄る客なんて本当にいるのか? と疑いたくなりますが、「こんなのは序の口」とAさんは言います。
「限定アイテムが売り切れてるだけでブチ切れられたり、女って本当怖いですよ。男が見てないと、こんなにもなりふり構わなくなるのかと、日々衝撃です」(Aさん)
女の欲望が露骨に出る、コスメカウンター。顔面の美しさも大切ですが、周りの人に配慮できる人こそ、本当の美人だと思いませんか? 美容部員に嫌われる客にならないよう、十分ご注意を!
<文=北条マサ子/清談社>
―シリーズこんな客は嫌われる【1】―