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ペットの死は、なぜ心を病むほどつらいのか

16歳の愛犬を亡くした心理カウンセラーが考えるペットロス Vo.3>

 犬が先にいってしまう現実を受け入れがたいのは、「人間は『こうあって欲しいという願い』を『現実のはずだ』と思い込みたがる生き物だから」と、前回、書きました。さらにもうひとつ、理由があるように思います。「犬は人間の子どものようには成長しないから」です。

鏡を見るケフィ

今年1月に、低悪性リンパ腫で逝ったケフィ(ゴールデン・レトリーバー、16歳)

いつまでも“親離れ”しない存在



 犬種によって差はありますが、生後1年半くらいになるとほぼすべての犬は人間でいうところの二十歳を超えます。人間であれば、「洗濯をしない」とか「料理ができない」とか、出来不出来の差はあるものの、自分のことは自分でできるようになっています。「人の手」を借りなくても日常生活が成り立つ年齢です。

 人間の子どもは、2歳より3歳、5歳より10歳、10歳より18歳・・・と確実に自分でできることが増え、知恵もついていき、少しずつ助けを必要としなくなって親から離れていきます。

犬と女性

写真はイメージです

 でも、ペットである犬は違います。確かに生後1年も経てば、トイレを覚え、人と暮らすためのルールを知り、人と意思疎通もできるようになるなど、大きな成長が見られます。しかし、生きていくには相変わらず人間の助けが必要です。自分でゴハンを探し歩くことはできませんし、ひとりで外を自由に歩くこともできません。

 ケフィもそうでしたが、とくに大型犬の場合は室内での排泄を嫌がる子が多いので、時間を見て定期的にトイレに連れ出してあげなければなりません。「人の手」がなければとても生き延びることはできないのです。
 

人間の子どもと犬との違い



「心の成長」の様子も人間とは違います。人間の子どもは、毎日世話をし、安心感をもたらしてくれる親のことを安全基地として心のなかに取り込んでいき、やがては目の前に親がいなくても、不安やおそれを感じずにやっていけるようになります。多少のトラブルがあっても、心のなかにある安全基地でエネルギーを充填し、困難に立ち向かって行くことができるようになっていきます。

 一方、人間ほど脳が発達していない犬にはそれができません。いくつになっても、目の前にリアルな存在としての安全基地(飼い主)が必要になります。これまた犬の個体差があるとは思いますが、飼い主の姿が見えないと不安そうにそわそわしたり、ペットホテルに預けると「借りてきた猫」のようになってしまったり、懸命に鼻を鳴らして「どこに行ったの?」と探し回る犬は少なくありません。

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“永遠の幼子”だと思っていたら、突然逝ってしまう

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