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助けて!子どもに風邪薬を飲ませるのが怖い【シングルマザー、家を買う/65章】

「ママなんて大嫌い!」

 もう私と娘の間に風邪を治すという目的は関係なくなっている。とりあえずこの薬を体内に入れなくてはならない。すると娘はありったけの声で「ママ! もうママなんて大嫌い! 薬苦い!」と叫んだのだ。 シングルマザー、家を買う/65章_2 こんな小さな薬のせいで娘に嫌われはじめている。まぶたの裏で走馬燈のように流れていく普段の娘の可愛らしい笑顔……。普段はママ大好きって言ってくれるのに……。大嫌い……大嫌い……。 ……嫌われてもかまわねぇ。ママにはあんたらを食べさすために仕事があるんじゃ! そのためにあんたには学校に行ってもらわなあかんのや! 早く飲んで早く治してくれ!  この時点ですでに溶けて極小になっている薬だが、存在感はすごいらしい。  その後、結局飲み込むという課題は乗り越えられず、錠剤が全て口の中で解けるかたちで、この日の薬との戦いは幕を閉じた。すでに私と娘の体力と精神力は底をついている。私の方が風邪をひきそうだ。  なんで薬を飲ますのがこんなに大変なんだ……。
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救世主あらわる!?
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シングルマザー、家を買う

年収200万円、バツイチ、子供に発達障がい……でも、マイホームは買える!

シングルマザーが「かわいそう」って、誰が決めた? 逆境にいるすべての人に読んでもらいたい、笑って泣けて、元気になる自伝的エッセイ。

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