3. 仕事が苦しいときに:『ドリーム』(9月29日公開)
『ドリーム』より
この作品も実話を基にしたストーリー。1964年の公民権法(人種、宗教、性別、出身国による差別を禁止する法律)が成立するまえに、NASAの宇宙開発事業に貢献した黒人女性たちがいたことをご存じでしょうか? 当時、NASAが位置する南部のヴァージニア州では、公共、教育、結婚、仕事の場で人種隔離政策がとられていました。
しかし、東西冷戦化における宇宙開発でソ連に遅れをとっていたNASAは、白人男性の研究者だけでは競争に勝ちえないと自覚し、白人女性や黒人女性も登用。
数学の天才であるキャサリン・G・ジョンソン(タラジ・P・ヘンソン)、コンピュータープログラミングの先駆者になるドロシー・ヴォーン(オクタヴィア・スペンサー)、航空宇宙科学エンジニアを目指すメアリー・ジャクソン(ジャネール・モネイ)は重要なポジションを与えられますが、黒人、そして女性という二重の差別に邪魔されてなかなか仕事を完遂することができません。
この3人の友情、そして、最後には人種や性別をも乗り越えて、皆が団結する姿に涙がホロリ。さらに、60年代のレトロファッションも見所です。
『ドリーム』より
誰もが悩んだり落ち込んだりしますよね。ささくれ立った心を感動の涙で潤わせましょう。
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<TEXT/此花さくや>
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映画ジャーナリスト、セクシュアリティ・ジャーナリスト、米ACS認定セックス・エデュケーター。手がけた取材にライアン・ゴズリング、ヒュー・ジャックマン、エディ・レッドメイン、ギレルモ・デル・トロ監督、アン・リー監督など多数。セックス・ポジティブな社会を目指してニュースレター「
此花わかのセックスと映画の話」を発信中。墨描きとしても活動中。twitter:
@sakuya_kono