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伝統のチェックが人気再燃。“寅さん”にならないコツとは?/バレンシアガに学ぶ

モードをリアルに着る! Vol.4/小林直子】

 バレンシアガの2017年秋冬コレクションでは、ヘリテージチェックを用いたコート、スカートが多く発表されました。


 ヘリテージチェックとは、昔からある伝統的な格子柄のことで、特に英国でデザインされ生産された織物を指します。具体的にはスコットランドのアーカートという峡谷で織られたと言われている、千鳥格子とヘアライン・ストライプを組み合わせたグレンチェックや、英国の狩猟クラブのユニフォームの柄だったことからガンクラブチェックと呼ばれる、1色の格子縞の間に他の色の格子縞を配した、二十弁慶格子などです。

ガンクラブチェック

ガンクラブチェック。英国生地のHuddersfield Fine Fabricsオンラインショップより https://www.huddersfieldfinefabrics.com/

バレンシアガの再解釈でヘリテージチェックが復活


 さて、このヘリテージチェック、以前から存在しているものですし、昨今の70年代スタイルの流行を受けて、バレンシアガ以外にもここ数年、ちらほら見られていましたが、大きな流れというほどにはなっていませんでした。

 しかし現在、トレンドを牽引するバレンシアガのアーティスティック・ディレクターであるデムナ・ヴァザリアによる脱構築的、つまりオーソドックスなデザインのコートをすべて解体し、新たなバランスで構築し直されたコートに使われることにより、ヘリテージチェックは新しいイメージを与えられ、一気に復活、その他多くのブランドに影響を与え、さまざまなアイテムが市場に出回ることになりました。


 このように以前からあるもののおしゃれ再認定は、誰でもができるというわけではなく、それなりのインパクトをもって表現されて初めて実現するものです。その点こそが、難しくも面白いところなわけで、デザイナーにはデザインをする能力だけではなく、先を見る目も要求されます。その2つを同時に持つ者こそが優れたデザイナーと呼ばれることになります。

ヘリテージチェック

バーバリーの「クラシック カシミアスカーフ」もヘリテージチェック

トラッドや古着のショップで必ず見つかる


 グレンチェックやガンクラブチェックは、見れば誰もが思い出すような、なじみの深いチェック柄です。その多くはトラッドに分類されるブランドで扱うことが多く、はやりすたりはあるものの、いつの時代も作られてきました。

ガンクラブチェック

ガンクラブチェックのスカート ※画像:WEAR

 そのためこれらのチェックのアイテムが欲しければ、トラッドのショップをのぞいてみるか、もしくは70年代のヴィンテージを多く扱う古着屋へ行けば、何かしら必ず見つかるでしょう。

 もちろんそれらは、バレンシアガで提案されているような脱構築的なデザインのコートやジャケットではありませんが、今の気分を味わいたいときは、そういったヴィンテージのコートやジャケット、スカートなどを取り入れてみるのもまた一興です。

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20代女子がポツリ…「寅さんみたい」

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