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不倫夫に「ぶっ殺してやる」と叫び流血騒ぎに。それでも夫婦はやり直せるか?

 出産後も共働きを続けていたリカさんは、周囲も認める「男前の女」。だからこそ、仕事でもプライベートでも、何か問題が起こるとぐっと我慢して自分の中で処理することが多かったという。潔く振る舞えば振る舞うほど、心には理不尽なことへの怒りやストレスが蓄積されていったのだろう。 我慢を重ねていた妻「だんだん気持ちが整理されてきたころ、夫に言ったんです。『私は実はまだあなたを許していない。許したふりをしていただけだった』と。夫は神妙な顔をして聞いている。その顔を見たら、なんだかすべてがバカバカしくなってきて、私、笑い出しちゃったんです。  そして気づいた。そういえば夫とやり直そうとがんばったものの、心から笑ったことはなかったなあって。そういうことすべてを夫に話しました。かっこつけずに正直に」  すると夫も「許されていないのはわかった。これからのオレを見てほしい」と素直に言った。 「あれだけ爆発したので、ある意味ですっきりはしたみたいで、それからは私の気持ちも、夫との関係も落ち着いています。ときどき、『また爆発するかもね』と夫に冗談を言えるくらいにはなりました」  人間、無理をしてはいけないのだとつくづく思う。頭に来たのなら、そのときに怒りをぶつけるべきなのだ。体がこっぱみじんになるくらいまで怒りを溜めていてはいけない。今、自分は怒っているのか、悔しくて悲しんでいるのか、自分の感情を細かく見ていくことを習慣にしないと、想定外の爆発を起こしてしまう。 「やり直そうとがんばりすぎるより、明日はどうなるかわからないけど今日は少し楽しい時間を夫婦で過ごせたかなと思えるくらいでいいのかもしれません。過大な決意をすると、どんどん自分にプレッシャーがかかってくるんでしょうね」  夫の不倫をどう受け止めるのか。どう対応するのか。それを理屈で考えると、のちのち無理がたたって心身を壊すのではないだろうか。 ――不倫発覚、その後。 Vol.3―― <TEXT/亀山早苗> ⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】 【亀山早苗】 フリーライター。男女関係、特に不倫について20年以上取材を続け、『不倫の恋で苦しむ男たち』『夫の不倫で苦しむ妻たち』『人はなぜ不倫をするのか』『復讐手帖─愛が狂気に変わるとき─』など著書多数
亀山早苗
フリーライター。著書に『くまモン力ー人を惹きつける愛と魅力の秘密』がある。男女関係、特に不倫について20年以上取材を続け、『不倫の恋で苦しむ男たち』『夫の不倫で苦しむ妻たち』『人はなぜ不倫をするのか』『復讐手帖─愛が狂気に変わるとき─』など著書多数。Twitter:@viofatalevio
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