それが二品目「雷鳥の里」だ。
多少、幅や厚さなどは違うが、洋風せんべいにクリームが二層、という形態は全く同じだ。
味に関しては、いよいよ差がわからない。私の舌が馬鹿だとしても、同じに思える。

雷鳥25個入り1404円(税込み)Amazonでの価格。写真は「日本47の良いものshop47」より http://shop47.info/raichounosato/
普通に考えると、製造が先のサラバンドを雷鳥の里が真似た。と思えるが、問題はサラバンドの小宮山製菓は長野県安曇野市で、雷鳥の里の田中屋は長野県大町市、つまり隣市だ。
至近距離過ぎる。
パクると言ったら聞こえが悪いので「参考にした」と言わせてもらうが、先方に無断で参考にする場合は、できたら参考にしたことがバレないようにしたいものである。
よって参考にするにしても自分から遠いものを参考にするだろう。少なくとも隣の奴を参考にはしない。
つまりこの両者は関連商品の可能性がある。
観光客向け土産物と一般家庭用で住み分けは出来ているよう
疑問があっても直接聞かないことに定評がある当コラムだが、今回は担当がサラバンドの小宮山製菓に直接問い合わせてみたようだ。以下がその返答である。
「販売先が違うもので……いろいろありまして……ふふ」
どうやら、あまり追求しない方が良い話のようだ。長野県には沈める海はないが埋める山は豊富にある。

とにかく関係はあるようだが、ならば余計、似たような菓子を至近距離で作ってどうする。セブソの隣にローソソ(※編集部注:セブンイレブンとローソンのこと。筆者独自の表記です)を建ててもつぶし合いにしかならないだろうと思うかもしれないが、雷鳥の里はその名前やパッケージからして、明らかに観光客向け土産物だが、サラバンドは一目見て「ブルボン」と思ったように、一般家庭用のようなので、同じ菓子でも住み分けはきちんと出来ているようである。
値段は雷鳥の里の方が割高のようだが、土産というのは「ここに行った」と証拠代がかかっているので仕方ないのだ。
<文・イラスト/カレー沢薫>
【カレー沢薫(かれーざわ・かおる)】
1982年生まれ。漫画家・コラムニスト。2009年に『クレムリン』で漫画家デビュー。主な漫画作品に、『
ヤリへん』『
やわらかい。課長 起田総司』、コラム集に『
負ける技術』『
ブスの本懐』『
やらない理由』などがある