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「ヤクルト」が海外で激売れ、完売地域も。急上昇の意外な理由は?

 日本が誇る乳酸菌飲料、希望すれば会社や自宅まで配達もしてもらえるヤクルトが、今、ある映画をきっかけに世界各地で飛ぶように売れているそうです。

ヤクルト

ヤクルト本社サイトより

数十秒しか登場しないのにストーリーよりも話題に


 発端となったのは8月17日からNetflixにて独占配信されている『好きだった君へのラブレター』。

『好きだった君へのラブレター』

『好きだった君へのラブレター』Netflixサイトより https://www.netflix.com/jp/title/80203147

 地味目の韓国系アメリカンの女子高生が、出すつもりのなかった5通のラブレターによって、イケメンとフェイク彼氏契約を交わすことになるロマンティックコメディです。

 しかし肝心のストーリーよりも話題を集めているのが、同作の中でチラっと登場するヤクルト。イケメンが主人公の妹からもらって飲み干す“ヤクルトらしき”飲み物にツイッターが反応しまくったのです。


 ブームをいち早く報じた『ブルームバーグ Bloomberg』によると、映画の影響で、前年にくらべてやや落ち込んでいたヤクルトの売上が急激に伸び始めたのだとか。

 劇中では「コリアン・ヨーグルト・スムージー」と間違って紹介され、商品は数十秒しか映らないのにもかかわらず…。

 映画やテレビに特定の商品を小道具としてさりげなく登場させ、その認知度を高めようとするマーケティング手法に「プロダクトプレイスメント」がありますが、おそらく今回のヤクルトは意図的なものではなく、主人公の家族構成に合わせて制作側が勝手に選んだものでしょうね。

映画の影響で世界各国でヤクルト完売?米メディアも注目


ヤクルトUSA公式サイトより

ヤクルトUSA公式サイトより http://www.yakultusa.com/products/yakult/

 それでも目ざとい各地の視聴者たちは、「あれは“日本”のヤクルトだよ!」とすぐに訂正ツイート。

 フィリピンや台湾からは「映画の影響でヤクルトがキレイさっぱりなくなってしまった」という嘆きツイート、ブラジルやメキシコからは「ヤクルトはだいぶ前から国内で浸透していること」を得意げにアピールし、「え、こんな美味しいもの知らなかったの?」と驚くツイートが目立ちました。


 それに比べ、アメリカでは1999年から販売されているもののイマイチその認知度が低いままでした。しかし、同作のおかげでアメリカでもその人気はうなぎのぼり。

 ツイッターには、久しぶりにヤクルトを買いに行った人、来るハロウィンに向けてヤクルトコスチュームを提案する人、また、ヤクルトの語源はヨーグルトであることから“ヤクルトヨーグルト”と表記した『ブルームバーグ Bloomberg』の誤用を指摘する人も登場。

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 米メディアも未知の健康飲料に興味津々で、アメリカ版『バズフィード Buzz Feed』やNBCの朝の情報番組『トゥデイ Today』、女性向けウェブマガジン『ブリットアンドコー Brit+Co』もこの盛り上がりを取り上げました。


 同作でヤクルトを飲むイケメン役を演じたノア・センティネオ(22)は『トゥデイ Today』の取材に答え、「撮影で30本くらい飲んだけど、すごく美味しかった。でも、プライベートで買いに行くつもりはないね。だって(飲みすぎて僕の体が)ヤクルトになったら困るから」とコメント。


 ヤクルトは、1935年に福岡市で誕生。生きて腸内まで到達し腸内環境を改善する「乳酸菌 シロタ株」を発見・培養した代田稔(しろた みのる)医学博士が、多くの人々に摂取してもらうため、有志と共に安価でおいしい乳酸菌飲料として製品化したそうです。

 シロタ博士も、83年後の海外での急ブレイクには、あの世でびっくりしているかもしれませんね。

Source:
「Bloomberg」 https://www.bloomberg.com/news/articles/2018-09-03/netflix-teen-comedy-seen-boosting-sales-for-this-japanese-stock
「Today」https://www.today.com/food/why-yakult-yogurt-probiotic-drink-surging-popularity-t136816

<文/アメリカ在住・橘エコ>
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橘エコ
アメリカ在住のアラフォー。 出版社勤務を経て、2004年に渡米。 ゴシップ情報やアメリカ現地の様子を定点観測してはその実情を発信中。




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