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西島秀俊が初めて感動した映画、役づくりの楽しさを語る。「とにかく現場が大好き」

 一流ホテルチェーンに就職したものの、希望ではないローカル遊園地に配属されてしまった新入社員のヒロイン・波平久瑠美(波瑠)は、そこで「魔法使い」と呼ばれる上司の小塚(西島秀俊)と出会う。「海猿」の原案などで知られる小森陽一の小説を映画化した『オズランド 笑顔の魔法おしえます。』が公開中です。

『オズランド 笑顔の魔法おしえます。』より

『オズランド 笑顔の魔法おしえます。』より

 ヒロインの人生を変えるきっかけとなる上司の小塚を演じた西島さんを直撃。役づくりに関するエピソードから、ストイックに思える西島さんの現場での本当の姿勢が覗けました。

西島秀俊さん

西島秀俊さん

今回は撃ち合ったりしません(笑)


――前情報を知らず、ふらっと映画館に立ち寄って観ても楽しめる作品だと思いました。西島さんが演じた小塚は、ニコニコした笑顔が印象的でした。

西島:撃ち合ったりする役が多かったですからね(笑)。今回はフィクション度の高くない役で、楽しく演じました。ただ自分では演技をしていて、どちらかというとぶっきらぼうで失礼な上司というイメージでやっていたんです。だけど、共演者の方たちがとても面白かったからか、思わず笑ってしまったり、楽しくやっていたのが映しとられていて、結果的にそうなった感じです。僕も出来上がりを観て、あ、こんなに笑ってたのかと思いました(笑)

『オズランド 笑顔の魔法おしえます。』より

『オズランド 笑顔の魔法おしえます。』より

現場でスタッフと役を膨らませる醍醐味


――豚と添い寝するシーンがありましたが、事前に用意された衣装が西島さんの提案で変えられたと聞きました。

西島:ちょうど近くに園長役の柄本明さんの役の衣装がありまして。それで、小塚もこういう感じだと思うんですけど、とお話ししたところ、普通のおじさんの履いているパンツという方向性になりました。結構僕は、どんどんアイデアをくださいっていうタイプなんですけど、例えば、小塚のボールペンにしても、「何か面白いペンはないですか」とスタッフさんにお願いして、光る可愛いペンになりました

嬉しくて喜んでしょっちゅう光らせていたら、スタッフさんに「電池が切れます!」って叱られちゃいましたけど(笑)。そうしたことで役柄を肉付けしていくのが好きですね。

『オズランド 笑顔の魔法おしえます。』より

『オズランド 笑顔の魔法おしえます。』より

――観る側の想像も膨らみますね。

西島:作っていくうえで、まず楽しいというのが大きいですけどね。スタッフさんと、これ、面白いねといいながら作っていく。小塚は古い時計をしているのですが、園長からもらったのか、家族の形見なのか。ちょっと物語を感じさせるようなものを用意してもらいました。

大河ドラマの「八重の桜」のときも、晩年目が見えなくなって歩けなくなると分かっていたので、前半はとにかく走っている印象を残したいとお話ししたら、衣装さんがバサバサ波打つ着物にしましょうと探してくれました。僕が漠然と投げたものを、スタッフさんが形にしてくれるんです。「ストロベリーナイト」のときもどんどんキャラクターが膨らんでいきました。イチゴオレとか。現場で生まれていく。僕はとにかく現場が大好きです

『オズランド 笑顔の魔法おしえます。』より

『オズランド 笑顔の魔法おしえます。』より


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映画の原体験はあの作品

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『オズランド 笑顔の魔法おしえます。』は10月26日より全国公開中 配給:HIGH BROW CINEMA=ファントム・フィルム




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