家族の顔合わせから数週間後、仁美さんのもとに夜中、幼馴染から電話があったそうです。
「こんな時間に珍しいなと思ってどうしたの?って聞いたところ、
『相手から婚約破棄しようって言われた…』
と突然の知らせがありました。翌日彼女に会って詳しい話を聞いたのですが、どうやら相手の母親が『彼女と結婚するのはちょっと良くないんじゃない』と言い出したみたいなんです」
婚約相手から突然そんなことを言われた幼馴染も、家族の顔合わせまで進めたのになぜ急に? と、とまどいを隠せなかったそうです。

「元ヤンと結婚はNO!」母からのストップを受け入れた彼氏
「彼女がいうには、『もともと彼は母親に頭の上がらないところがあったんだよね。パイロットになるのもお母さんがその道に進めって言ったからそうしたって言っていたし、一人っ子で親族の中では一番最初に産まれた子供だからとても可愛がられたみたいだよ』
そう聞いて、そういった事情があったにしてもプロポーズを却下するなんて…と思う部分もあったのですが。
『婚約破棄の話をされたときに、お母さんが私のことを認めていないから、それだとホームパーティもやりづらいし、同居するときや介護が必要になったときにお母さんが困ると思うから別れようって言われたの! 私のことお母さんのお世話係かなんかだと思ってるの!? ってキレちゃったよ。久しぶりにヤンキー時代並みにブチキレたわ(笑)
だってお母さんが認めないからすんなりそれを受け入れるって極端だし、マザコンかよ! って感じたよ。今後もやっていけないのかなと思って婚約破棄を受け入れちゃった!せっかく就職を機に清楚系女子にイメチェンしたのにさ~』
とのことで、婚約破棄になったことを結果オーライだと言っていたけど、彼女も将来のこと考えると不安だし、ちょっと可哀想でしたね」
幼馴染の残念な話を聞いた仁美さんは、「ヤンキー時代も受け入れてくれる素敵な相手と出会えたらいいね」と励ましたそうです。
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ヤンキー・ギャル・コギャル列伝 vol.6―
<文/
大庭スミ イラスト/真船佳奈>
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