流行のビッグシルエット、コートはどれくらいのサイズを選べばいい?
【モードをリアルに着る! Vol.59/小林直子】
ビッグシルエットの流れもだんだんピークに近づいてきました。
たくさんのブランドがオーバーサイズのジャケットやコートを多く発表してきましたが、今シーズンはそれでも飽き足らず、ツーコート、つまりコートの重ね着です。
私の周囲にリサーチしたところによると、おおむね30歳を境に、コートの下にジャケットを着たことがない人が多いようです。
話をよく聞くと、小さいころ、お母さんはコートの下にジャケットを着ていたのを覚えているけれども、自分は着たことがないとのこと。
つまり現在30歳ぐらいの人は、コートの下にはシャツやブラウス、またはセーターかカーディガンが普通であり、コートの下にジャケットを着る、その感覚がよくわからないようです。
しかしこのツーコート、コートの下にジャケットではなく、コートを重ね着します。ということは、下にコートが着られるぐらいに大きなコートをまず入手しなければなりません。
今年、新しいコートをあつらえるのならば、ぜひとも中にコートやジャケットが着られるようなオーバーサイズのコートを選びましょう。
そんなコートを手に入れたら、ツーコートはそんなに難しくありません。コートの下に薄いダウンコートや長めのアノラックなどを重ねればいいだけです。
ロクサンダのルックはテディベア風のボアのコートの下に薄いダウンコートを重ね着しています。このように、素材感を変えて重ね着すると、よりおしゃれに見えます。
流行とはシルエットの変遷です。ですから、そのときに一番はやっているシルエットを採用すると、それだけで今の雰囲気を作り出せます。 今の雰囲気が作り出せれば、それだけでおしゃれに見えるということです。 今シーズン、最もビッグだったのはバレンシアガの重ね着コートルックです。コートを何枚も重ね着したかのように見えるスーパービッグなそのルックは今シーズンの代表的なスタイルでした。
けれども、これはごく一般の人にはかなり無理なビッグシルエット。ですから違うブランドの重ね着コートスタイル、その中でもコートの2枚重ねを紹介します。
メーガン妃も選ぶブランド「ロクサンダ」の提案スタイル
ロクサンダはセルビア生まれのロクサンダ・イリンチック率いるロンドンを拠点とするブランドです。彼女もまた多くの有名デザイナーと同じようにセントラルセントマーチンズ出身。明るい色使いと、メーガン妃が選ぶほどのエレガントさを兼ね備えたハイブランドです。 さて、ツーコートです。2枚のコートを重ね着すれば完成です。こう書いてしまうと簡単ですが、ここで問題があることと思います。皆さんが現在お持ちの今年着ようと思っているコートは、下にコートを着られるほどオーバーサイズのものでしょうか。多くの人がそうではないのではないかと推測します。
中にコートやジャケットが着られるオーバーサイズのコートを!
素材感を変えて重ね着すると、よりおしゃれに
基本的には、触ってみてぼさぼさしたり、ふさふさしたりするものと、さらっとしていたり、つるつるしているものとを組み合わせるといいでしょう。 しかしこれも全体のバランスなので、必ずしもこだわる必要はありません。いろいろ組み合わせてみて、自分でいいと思う色とバランスができたらそれでよしとしましょう。
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