柄物好きさんに朗報。コーデに悩まずに柄物アイテムをおしゃれに着る方法があった
【モードをリアルに着る! Vol.65/小林直子】
たくさんの人の実際のワードローブを見てきた中で、「おしゃれではない」と感じるものはどんなワードローブかというと、ありとあらゆる種類の柄のシャツ、スカート、パンツ、ワンピースがたくさん入っているワードローブです。
色のトーンもばらばらで、組み合わせようとしても組み合わせるのは不可能。「このワードローブでおしゃれな組み合わせを作ってください」と何度か言われましたけれども、どうやったって無理です。
しかし、柄物コレクターは結構いて、好きな人はワードローブの3分の1ほどが柄物だったりします。
大体の人は組み合わせを考えるのを放棄し、「すべて黒に合わせる」か「すべて白に合わせる」かしてなんとか着るか、またはワードローブの「着たいけれども着られない、けれども大好きだから捨てられない」エリアにとりあえず入れておき、年末に「ときめく」かどうかチェックしては、「やっぱりときめく!」として、捨てずにそのまま年を越してワードローブに保管する、みたいな感じです。
勝手気ままに色合いなど考えず集めた柄物たちをいつでもおしゃれに着たいという、あなたの欲望を叶えることはできません。
先日も柄物コレクターから「それでも柄物をおしゃれに着たい!」と質問されたので、「それならワンピースだけにしておけ」と答えたばかりですが、それでも足りない、どうしてもシャツもスカートも柄物を着たい、しかもいつでもおしゃれに着たいと言うのなら、このヴィクトリアベッカムの2019リゾートコレクションのように、柄物のセットアップを選びましょう。
ヴィクトリアベッカムはモードではありますが、キャリアウーマンでもあるヴィクトリア自身が着るためのコレクションであり、働く女性が実際に毎日着られる服を提案していて、仕事場という制約が多い場でおしゃれに見せるための工夫がされているアイテムが多く見られます。
Tシャツとスカートが同じ柄のセットアップは一緒に着ればワンピース風になり、Tシャツとスカートをばらばらに着ることも可能です。
ばらせるということは着こなしが広がるということです。柄物が好きで、アイテムをさまざまに着こなしたくて、かつおしゃれに見せたい人にうってつけなのが柄物セットアップだと思います。
ヴィクトリアベッカムでなくとも、トップスとボトムスが同じ柄のセットアップは少数ですが売られています。
柄物好きは、上下同じ柄のものが売っていたら、積極的にそれを選ぶようにしましょう。まずはそこからスタートです。
柄物セットアップを手に入れたら、組み合わせのルールはただ1つ。「柄物の中で使われている色だけで全体を構成する」です。
このヴィクトリアベッカムのルックを例で説明すると、使われているのはベージュ、カーキ、グリーンですから、基本はこの3色を使ってコーディネートを考えます。
このルックではバッグは黄色ですが、これはこの3色のどれもが色を分解すれば黄色が含まれるので黄色でもOKということです。しかしそこまで考えるのが面倒という場合は、とにかく使われている色だけで全体をまとめるといいでしょう。
柄物をおしゃれに着るには?
柄物が好きな人にうってつけなのがセットアップ
「柄物の中で使われている色だけで全体を構成する」のがルール
1
2