肌寒い日の羽織ものはホワイトジャケットが素敵。ジージャンで代わりになる?
【モードをリアルに着る! Vol.81/小林直子】
5月も半ばになると、夏のような日差しが見え始め、日中は暖かいけれども、朝晩は肌寒い陽気が続きます。
そんなとき、何を着ればいいでしょうか?
もちろん、「おしゃれに見せるためには季節の先取りをする」という大前提がありますから、今さら冬のセーターを取り出して着るのはナンセンス。ですから、インナーは半袖やノースリーブのシャツやブラウスでもいいのです。
では上に着るものはどうしましょうか?
季節を先取りしつつ、かつ肌寒さを防ぐため、多くの人が選んでいるのがスウェット地のジップアップパーカー。どこでも売っているし、気軽に着られるし、お洗濯も簡単。
もちろんジップアップパーカーでも問題はありません。けれども、ジップアップパーカーは小学生でも着ているような、ありふれて、ごく平凡なアイテム。最近はお年寄りまでもジップアップパーカーを着ていらっしゃいますので、特におしゃれに見えるわけでもありません。
かといってコートを着るほど寒くないし、テイラードジャケットでは堅苦しいというときに何を着ればいいのか。その一つの答えが裏なしのコットンや麻の、シャツカラーやスタンドカラー、フラットカラーのジャケットです。
特に初夏から夏にかけて似合うのはホワイトジャケット。コットンや麻といった、ぱりっとした素材の薄手のジャケット、しかも白いジャケットは今から夏至あたりまでの日差しに最も映えますから、これを使わない手はありません。
ホワイトジャケットのいい着こなしを探していたら見つけたのがこのイザベルマランのスタイル。
初夏から夏にかけて似合うのはホワイトジャケット
ホワイトジャケットのスタイルを「白いジージャン」で代用
ビッグシルエットの短めの丈、パフスリーブのホワイトジャケットに、ゆったりした白いベアトップのジャンプスーツ、黒ショートブーツと、男っぽいハードな要素が多めながらも、柔らかな素材や肌の見せ具合の妙で、全体としては「女しかできない」スタイルに落とし込むテクニックはイザベルマランならでは。 地元で遊んだり、たまには都会まで出かけたりはするけれども、パーティーなんてほとんどないよう、ごく普通の人のおしゃれな日常着として、こんなホワイトジャケットのスタイルはぴったりです。
このイザベルマランのジャケットですが、よく見るとパッチポケットの角にジーンズで使われるリベット(金属製のびょう)が使われています。 同コレクションのアイテムを見ると、デニムジャケットも数多く登場しているので、このホワイトジャケットは、日本では「ジージャン」と呼ばれるデニム地でできたトラッカージャケットにインスパイアされたものと考えていいと思います。 ですから、私たちがリアルに着るためには、いわゆる「白いジージャン」で代用すればいいでしょう。
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